点火は難しい?
メンテンナンスは大変?
さて、ここで実際に富井氏に薪ストーブを点けてもらった。今回使用したのは「空気導入方式」の薪ストーブ。まず太めの薪を下に、細い薪を上にして、その上に着火剤をセット。「太めの薪を下にするのは、最初は煙突内が冷えているため、“上から下へ”燃えるんですよ。それで太い薪にもどんどん火が移っていく。すると徐々に煙突内が暖まり、今度は上昇気流が起こるんです」
扉を閉め、空気量を調整するレバーを閉めると、火が煙突の上昇気流の力で、煙突の方へ引っ張りこまれているのが分かる。そして同時にその上昇気流が背面の空気穴より空気を導き、炎が奥から引っ張られるようにして前に出てくる。これが「二次燃焼」の状態だ。後は空気量を調整するレバーを動かして、火の強さを好みで調整すればいい。それにしても、操作のあまりの簡単さに少々拍子抜けしてしまった。
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着火直後の炉内の様子 |
煙突内で上昇気流が発生し、火は上に向かっていく |
「家庭用の暖房ですから、当たり前のことですよ(笑)。難しい、ややこしい、汚い、というのは一切ない。逆に、火が点いている時はあまりいじらないようにして下さい。“火の道”が自然と生まれるので、それを邪魔しないことが大切です」と富井氏。
なるほど点火は簡単だが、メンテナンスの手間はどうなのだろう? エアコンに比べてかなり大変そうな気もするが。
「年に1回以上は、煙突掃除をして下さい。専用のブラシを使って下から上に磨きますが、それほど難しいものではないです。本体については、ユーザーの方が特に何かする必要はありません。ただし3、4年に1度、専門店に見てもらうようにして下さい」
もう一つ気になるのは、燃料となる薪の調達。近隣に林や山がある環境ならともかく、都会ではどのようにして手に入れるのだろうか。
「都市部の人は、購入される方が圧倒的ですね。そのためにも、薪ストーブ購入の際は薪の提供もきちんとしてくれるお店を選ぶべきでしょう。買わずに薪を作るのも楽しいですが、1、2年かけて乾燥させる必要がありますからね。もしガレージなど乾燥や薪割りに十分なスペースがあるのなら、造園業の方から剪定・伐採したものをもらったり、造成の際に伐られた夏みかんや柿、桜の木をもらう方法もあります。実際にそうやって薪作りを楽しんでいる方も多いですよ。あと、薪の保存方法ですが、シートなどであまり覆わないように気をつけて下さい。蒸れてカビが生えてしまいますから。直射日光や雨を防げる程度に、上だけ覆っておけば十分です」

薪ストーブと一緒に揃えておきたいグッズの数々。煙突掃除用のブラシ、着火剤、扉部分のガラスを磨くクリーナー、点火の際に装着するグラブ、温度計など。温度計は磁石式になっており、右の写真のように本体に貼り付けて使う
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