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海外連携の強みを生かしたい日産自動車

スバル、三菱自工がEVを市販化する翌年、2010年にEVを発売すると表明しているのが日産自動車だ。後発というイメージがあるが、電動車両に関しては1940年代から開発を進め、1996年に世界で初めてリチウムイオンバッテリー搭載車両を発売した経緯もあり、技術力には自信を覗かせる。

2010年に発売するEVは既存車両ではなく、専用にデザイン、設計した新型車になるという。詳細は明かされていないが、8月にはEVの実験車両を公開した。キューブをベースにしたこの車両は前輪駆動(FF)で、フード内には80kWの新開発モーターとインバーターシステムを搭載。高いレスポンスと力強い加速を実現するという。

8月に発表された電気自動車の実験車両

8月に発表された電気自動車の実験車両

バッテリーは日産とNECの合弁会社オートモーティブエナジーサプライが開発した、高性能のラミネート型リチウムイオンバッテリー。2003年モデルから「X-TRAIL FCV」に搭載しているもので、今回は床下に配置した。ラミネート型セルは従来の円筒形セルに比べて構成部品が少ないので、体積は2分の1以下になっている。さらに電極の材料を改良したことで、円筒形よりもパワーが1.5倍に伸びたという。

そして見逃せないのは海外での動きだ。今年1月、ルノー・日産アライアンスは、EV充電インフラの拡大に取り組む米国のベンチャー企業、プロジェクト・ベター・プレイス社との提携を発表した。プロジェクト・ベター・プレイス社が充電インフラを整え、ルノーがEVを提供するというもので、まずはイスラエルとデンマークにて進められる。

イスラエル政府は交通インフラの脱石油化を推進しており、EV購入者に税制優遇などを実施する予定だ。デンマークも同様に、やはり国を挙げてEV普及を後押ししていく。これらの国々でEVが普及し始めれば、EVを提供するルノーにとって大きなビジネスチャンスとなるだろう。ルノーとアライアンスを組む日産にとってもそれはプラスに働くはずだ。

日産は2050年までに、新たに発売するクルマのCO2排出量を2000年比で70%削減するという長期目標を掲げている。達成するには2050年時点で販売車両の半数以上をEVや燃料電池車などのゼロ・エミッションカーにする必要があるという。そのとき市場がどうなっているかは未知数だが、長期的に見てもEVが重要なテクノロジーであることは間違いない。

日産はEVを2010年に日本と北米で市販化し、その2年後の2012年にはグローバルレベルで量販体制に入るとしている。

EVがどこまで普及するのか、市販化前の現段階で正確に予測することは極めて難しい。しかし、EVに関心を寄せる企業が自動車産業以外にも出始めていることは確かだ。2009年以降、市場がどうなっていくのか、期待をもって見守りたい。

リチウムイオンバッテリーモジュール

リチウムイオンバッテリーモジュール

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