国内最大級の商業施設に急速充電器を設置
電気自動車(EV)用の急速充電器を2010年度までに30カ所、充電用100V・200Vコンセントを2011年度までに70基、2014年度までに1000基――神奈川県の松沢成文知事はこれらの設備を神奈川県内に整えて「EV充電ネットワーク」を構築するとしている(PART1参照)。
どんなクルマもエネルギーがなければ走ることができない。ガソリン車にガソリンスタンドが必要なように、EVには充電設備が必要だ。家庭や会社で充電を済ませて出かけるとしても、やはり外出先でも充電できる環境がほしい。いつでもどこでもエネルギーを補給できるとなれば安心して出かけられる。充電インフラの整備がモビリティの可能性を広げてくれるからこそ、松沢知事は「EV充電ネットワーク」の構築を掲げているのである。
EVの市販化は2009年以降。現在は東京電力や神奈川県などの実証実験車両が走行しているのみだが、早くも充電設備が市場にお目見えした。イオンが10月2日オープンのイオンレイクタウン(埼玉県越谷市)に、国内商業施設初となる急速充電ステーションを設けたのである。
イオンレイクタウンは環境省「街区まるごとCO220%削減事業」のモデル事業である。国内初のハイブリッドガスエコシステムや国内商業施設最大のソーラーパネル、国内商業施設初のLED照明など、施設内には商業施設として現状考え得る環境対策がぎっしりと詰め込まれている。
急速充電ステーションも環境対策の一つで、駐車場の一角にはEV用急速充電器1基と、電動バイク用11基が置かれている。EV用急速充電器は神奈川県の半導体メーカー、ハセテック製。関係者によると1基300万円程度だ。
充電器の使用料金は当面無料。充電に要した電気料金はイオンが「顧客サービスとして」(イオン広報部)負担する。
課金しない最大の理由は、課金システムの運用・開発に要するコストの問題だ。1回の充電にかかる電気料金はせいぜい数十円程度。現段階での利用は実証実験車両だけで、発売後もどのくらいの利用があるかは未知数だ。
イオンとしては、わずかな料金回収のためのシステム開発に多額の投資をするよりも、EVユーザーに気軽に利用してもらい、充電中に買い物や食事をしてもらうほうが、はるかにメリットが大きいというわけだ。
ちなみにこの急速充電ステーションには屋根がない。雨の日に充電する際の安全性が気になるところだが、感電などの心配はないという。

イオンレイクタウンの高速充電ステーション。
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