カーボンオフセット活用術(第4回)

製品の特性によって、クレジットで相殺すべきCO2の出所は異なる。エネルギー消費型製品にとって、使用時の相殺は有力な手法だ。
カーボンオフセット付き商品・サービスにLCA(ライフサイクルアセスメント)型を選んだ場合、商品のLCAを実施して、製造から物流、使用、廃棄までの過程で排出される CO2を算出し、どの範囲を相殺するのかを決めなければならない。
多くのオフセットプロバイダーは、LCAサービスも手掛けているので、相談してみるのも手だ。ライフサイクル全体のCO2を算出するには、産業環境管理協会などが提供する素材・部品ごとのCO2排出原単位データベースなどを参考に計算することになる。ただ、この作業は手間がかかり、外部に委託した場合、数十万円から100万円以上かかる。
現在、経済産業省などが検討している「カーボンフットプリント」は、こうしたLCAで算出したCO2を製品に表示することを目指している。これが動き出せばライフサイクル全体のオフセットも容易になる。
ただ、現時点では、多額の費用をかけてLCAを実施する企業は少ない。LCA型のオフセット付き商品のほとんどは、ライフサイクルの一部から排出されるCO2を切り出して、クレジットで相殺している。
とんこつラーメン店を運営するなんでんかんでん(東京都世田谷区)は、今年4月、「カーボンオフセットラーメン」を通販商品として発売した。
オフセットラーメンといっても、めんやスープの製造から調理までに出るすべてのCO2を相殺しているわけではない。「うちのラーメンはスープが最大の特徴。そこでスープを作るときと、家庭での調理でスープを温めるとき、それに配送時に出るCO2をオフセットの対象にした」と、川原ひろし社長は言う。
同社は、この範囲におけるCO2排出量の算定を、CERの購入とともにリサイクルワンに委託。1箱(4食)で約4kgであることがわかった。

●とんこつラーメン(なんでんかんでん)・・・CO2・4kg/1箱(4食)
通販商品をオフセット。スープの製造時と家庭でめんをゆでる時などに出るCO2を排出枠で相殺
日本テトラパック(東京都千代田区)も紙パックの製造をグリーン電力で賄い、「カゴメ野菜生活100」の容器に、「この容器の印刷は環境に配慮した100%グリーン電力を使用しています」と表示した。同社は、1年間で100万kWhのグリーン電力証書を購入する契約を結び、約半分で本社を完全にオフセットし、残りを工場の電力に充てることにした。
紙パックのライフサイクル全体に消費されるエネルギーや排出されるCO2では、製紙工程は無視できないので、グリーン電力の適用範囲を自社工場に限定し、「印刷」と明記した。

日本テトラパックは、一部の紙パックの印刷工程をグリーン電力で賄っている
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