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物流のCO2削減は可能か?!(PART4)SCMの観点でCO2削減を考える

2008年9月25日

●物流業界での二酸化炭素(CO2)削減策の1つに、「モーダルシフト(輸送手段の転換)」がある。クルマから鉄道へ、航空機から船舶へというように、輸送トンキロ(輸送重量×輸送距離)当たりのCO2排出量が少ないものへシフトしていく。CO2排出量の少ない手段に置き換えていけば、当然、輸送時の総排出量は減ると考えられるからだ。
●しかし、現実の物流はもっと複雑なもの。特に海を越えて世界に広がる国際物流では、ある荷物が「A地点からB地点まで」移動するのに付随して、様々なものが動く。船への積み下ろしにかかる作業もあれば、その前後には結局トラックでの輸送も発生する。
●さらに問題を複雑にするのは“日数”だ。例えば日本から欧州へは船舶輸送で1カ月間。港湾から店舗までに、また1カ月間。製品が消費者の手元に届くまでには2カ月間が経過している。製品のライフサイクルが短い現代では、この差は売り上げに直結する。結果的に余剰在庫が増加し、売れ残れば製品は最終的に廃却される。
●こうした売れ残り商品を廃棄するムダ、在庫していたムダ、運んだムダ、作ったムダ、材料のムダ。すべてのムダが、ムダなC02を発生させている……こう考えていくと、単に「A地点からB地点まで」のCO2排出量だけを見ていては、抜本的なCO2削減対策は生まれないことに気付く。モーダルシフトによって本当にCO2を削減しようと考えるなら、輸送の“部分最適”ではなく、「原材料調達から廃棄まで」というトータルでの“全体最適”を考えることが必要なのだ。つまり、輸送におけるサプライチェーン・マネジメント(SCM)である。
●世界四大インテグレーターの1つ、ティエヌティエクスプレスが提供する国際物流システム「IDE(Integrated Direct Express)」は、航空輸送でリードタイム(発注から納品までに掛かる時間)を圧縮。中間在庫を不要にすることで大幅なコスト削減を可能にする仕組みだ。顧客の物流システム全体をSCMの観点で見直し、全体最適化を図っている。徹底したムダの排除は、結果的にはCO2削減にもつながるだろう。航空輸送がメインでありながらトータルコストでは船舶輸送を下回るという、その秘密を紹介しよう。


取材/林 愛子、蔦林 幸子、構成・文/蔦林 幸子、写真/佐藤 久

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