地下鉄や宅配にも応用
名古屋地区でのこうした動きを受け、国土交通省と経済産業省は「グリーン物流とエコポイント研究会」を立ち上げ、エコポイント制度の運輸分野への応用を検討している。
実は、名古屋地区では、名古屋市などが参加した公共交通エコポイント推進会議が「交通エコポン」を実施している。地下鉄を利用して沿線の商業施設で買い物をした場合にポイントを発行する仕組みだ。これで得たポイントはEXPOエコマネーに変換し、景品と交換できる。
横浜市もNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の支援を受け、2007年10〜12月までの3カ月、地下鉄の利用促進を目的にした「横浜環境ポイント」を実施した。市営地下鉄「センター南駅」を利用して、隣接する東急百貨店などで買い物をした場合、ポイントを発行する。ためたポイントは、動物園の入園料などに使えるほか、東急カードが運営するTOKYUポイントに変換できる。
また、富士通総研は、経産省と国交省共管の「グリーン物流パートナーシップソフト支援事業」の1つとして、「宅配便エコポイント制度」を2007年10〜11月に実施した。
佐川急便が通販大手、千趣会の通販商品を届ける際、1回目の配達で受け取った場合は3ポイント、2回目なら1ポイントを利用者に発行する。ポイントは、千趣会のポイントに変換され、買い物に利用できる。
宅配便業界では、1回目の配達で荷物を渡せるのは約40%といわれ、再配達の運送が環境負荷を高めている。宅配便エコポイントでは1回で荷物を受け取った割合が9割以上など、一定の成果が上がっている。
エコポイント制度に詳しいビットメディア(東京都渋谷区)の高野雅晴社長は、「今後、エコポイント同士が連動していく可能性もある」と見る。一方で、横浜市や宅配便での実験のように、流通系ポイント制度と連動していく動きも出てきた。
とはいえ課題もある。エコポイント制度は、交換品の原資がないと成り立たない。デンソーはDECOポンのために約1000万円の予算を組んだ。EXPOエコマネーでは、企業に交換品を提供してもらうことで賄っている。商品提供による知名度アップ効果はあるものの、交換数があまりにも増えると、提供企業の負担は増す。流通系ポイントと連動させる場合も、エコポイントからの変換が多いと、収益を圧迫する。
今後、エコポイントが発展していくかどうかは、環境配慮行動をする消費者と、交換品を出資する者の双方にメリットのある仕組みを構築できるか否かにかかっている。

●エコポントの発展の方向性
エコポイント制度は、複数の発展形が考えられる。他地域のエコポイントや企業のポイント制度、交通系エコポイント、スイカなど電子マネーとの連動などの方向性を模索している

上記の記事「拡大する“良心”のサプライチェーン「環境価値」流通元年(第4回)」は、『日経エコロジー』2008年2月号に掲載された特集です。なお、記事中に記載した内容については、『日経エコロジー』2008年2月号掲載時の内容となっております。
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