求められているのは
クリーンな国産のエネルギー源
原油価格の高騰が止まらない。目に見えて影響が出ていたのはガソリンの小売価格だが、燃料費の上昇は産業にも等しく影響を及ぼす。今年に入ってから、食品や生活雑貨が相次いで値上がりしたのはそのためだ。10月末には東京電力などの電力各社が年明けから一般家庭で月額87円程度、価格を引き上げると発表している。
原油高の原因はいくつもあり、複雑な背景を抱えている。資源枯渇の可能性が示唆されていることも、状況をますます複雑にしているのかもしれない。石油や天然ガスなどの化石燃料はいつまで我々の生活を支えてくれるのだろうか。採掘可能な期間は調査機関によって異なるが、30年間とも100年間ともいわれる。いずれにせよ、エネルギー源として依存し続けられる期間はそう長くない。代替エネルギーの開発は地球規模の課題といえる。
化石燃料への依存を低減させることは、地球温暖化問題に対しても有効だ。化石燃料からエネルギーを得れば、その代償として二酸化炭素(CO2)が生じる。京都議定書に規定された6種類の温室効果ガスのうち、日本が基準年である1990年比で排出量を削減できていないのは唯一CO2だけである。
日本はエネルギー自給率がわずか4%に過ぎず、現状の生活を維持するには化石燃料を輸入せざるをえない。見方を変えれば、多額の費用を投じてでも、海外からCO2源を買い付けなければならないということだ。これからの時代に求められるのは、枯渇の心配がなく、クリーンで、国産のエネルギー源ではないだろうか。
政府は、太陽光や風力、バイオマス、廃棄物などを新たなエネルギー源として位置づけている。従来とは違った取り組みを普及させる場合には、補助金交付等の政策が大きな意味を持つ。
例えば、太陽光発電は日本が1990年代に世界トップの発電量を誇っていたが、政府による補助金が2005年に打ち切られると普及にブレーキがかかった。一方、2000年ころから国を挙げて推進してきたドイツは2004年に発電量世界第1位となって以来、その座を不動のものとしている。
風力発電についても、やはり政策の影響が大きい。地方自治体を中心に普及が始まったのは、旧通商産業省による「風力開発フィールドテスト事業(現行、風力発電フィールドテスト事業)」が創設された95年からのことだ。97年には地方公共団体向けの「地域新エネルギー導入促進事業」と、民間事業者向けの「新エネルギー事業者支援対策事業」という、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)による支援制度がスタート。これらの補助金交付が自治体や民間企業の風力発電事業参入を後押ししている。
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