ここまでわかった!地球温暖化の現実 (第2回)
観測の充実により、温暖化は予想より速く進んでいることがわかった。コンピューターは2100年にさらに1.1~6.4℃の気温上昇を予測する。だが、予測には今も2℃程度の不確実性が残り、精度の向上が課題だ。
(第1回はこちらからどうぞ)
取材・文/金子憲治、藤田香、吉岡陽(日経エコロジー)
世界の年平均気温はこの100年間に0.74℃と速いスピードで上昇した。6年前のIPCC第3次評価報告書は100年間で0.6℃の上昇を指摘しており、それ以来温暖化が加速している事実が浮かび上がった。特にこの12年間(1995~2006年)は観測史上、最も暑い12年だった。
平均海面水位は1961~2003年に年平均1.8mmの割合で上昇した。一般には海水面の上昇は氷河が解けて生じると考える人が多いが、実際は海水の熱膨張による部分が大きい。
「今回、海水の熱膨張や雪氷の融解がそれぞれどれだけ海面上昇に寄与しているかを初めて定量化したことは意義深い」と、東京大学の小池俊雄教授は指摘する。1.8mmの上昇のうち、海水の熱膨張が0.42mm、グリーンランドと南極の氷床の融解が0.19mm、大陸の氷河や氷帽の融解が0.5mm分であることがわかった。北極の海氷は10年当たり2.7%ずつ縮小し、夏には同7.4%も縮小していることも明らかになった。
このような地球温暖化は、「人為起源の温暖化ガスの増加でもたらされた可能性がかなり高い」と、IPCCは今回強く打ち出した。CO2濃度は工業化以前(1750年)の280ppmから2005年には379ppmに急増し、過去65万年間のCO2濃度(180~300ppm)を大きく上回っている。
CO2濃度は工業化以前には280ppmだったが、2005年には379ppmまで上昇した。世界の平均気温は過去100年間で0.74℃上がり、上昇スピードを速めている
出所/IPCC第4次評価報告書
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