ドイツ、米国に続きアジアも
急激な市場拡大で、太陽電池と風力発電設備は、ここ数年需要に供給が追いつかない状況が続いており、メーカーは大幅増産を計画している一方、新規参入が相次いでいる。


三菱重工業・長崎造船所にある風力発電設備の工場(左)。ホンダが、熊本製作所内に建設した太陽電池の量産工場(右)。今秋には化合物型太陽電池の量産を開始
市場が急拡大する背景には、各国政府の積極的な支援策がある。
太陽電池に関しては、ドイツが2000年に導入した「フィード・イン・タリフ」(太陽電池電力の買い取り制度)が市場をけん引している。買い取り価格は2006年で1kWh 当たり58~82円。この価格だと太陽電池を設置し売電することで利益が出る。2003年に発電容量の上限がなくなったことで、大規模な太陽光発電所が投資目的で建設され始めた。
太陽電池は、1997年に日本政府が住宅設置への補助金制度を導入したことで、まず日本で市場が立ち上がった。だが、2004年に新設太陽電池容量で初めてドイツが日本を抜き、世界トップになった。
ドイツの制度では買い取り価格が、毎年5%ずつ下がっていくことから、同国の太陽電池需要の山は越えつつある。だが、ここ数年、同様の制度をイタリアやスペインなど欧州20カ国が導入したため、欧州の太陽電池需要は今後も増加が見込まれている。
米国でも、今後太陽電池の需要が急増するとみられている。
2006年8月にカリフォルニア州議会で、「100万戸ソーラー・ルーフ計画」が可決された。これは2017年までに住宅100万戸に太陽電池を設置することを目指すもの。実現すれば総容量は300万kWに達する。これを受け同州公益事業委員会は、太陽電池の設置を促す奨励金として11年間で33億5000万ドルを用意した。
米国では既に太陽電池を設置する企業が増えており、同州の動きはこうした流れを加速しそうだ。
一方、風力発電に関しては、90年代にドイツ、デンマークなど欧州で、風力発電電力の固定買い取り制による普及促進策が導入され、設置台数を増やしてきた。加えて、2005年に米国で成立したエネルギー政策法で、「PTC(風力エネルギー生産税控除)」の期限が2007年末まで延長されたため、新規設備の導入で、米国がドイツを抜いてトップに立っている。PTCとは、風力発電電力1kWh 当たり1.9セントを10年間税額控除する制度で、風力発電事業への投資効果を高めている。
中国は2006年1月に施行された再生可能エネルギー法で風力発電を積極的に推進、2010年までに500万kWの導入を目標に掲げた。既に地方政府が主導し、風力発電の設置に乗り出している。
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