燃料代はプリウスの5分の1
プラグイン・ハイブリッド車の商品化を目指すトヨタは、その効果も試算している。
それによれば、プラグイン・ハイブリッド車は「プリウス」と比べて、燃料の採取から走行までのCO2排出量を約半分に減らせる。燃料代も約3割減り、割安な夜間電力を利用すれば、プリウスの約5分の1まで安くなる。

家庭用電源から充電できるようになれば、CO2排出量だけでなく燃料代も大幅に減る。日本の場合、燃料代はハイブリッド車「プリウス」と比べて昼間の一般電力使用時は約3割、夜間電力使用時は約8割安くなり、利用者にとってメリットが大きい。数値はトヨタ自動車の試算
家庭や職場で充電でき、電池を使い切ってもエンジンで走行できるので、膨大な数の充電施設を一気に設置する必要がなく、インフラ整備でも対応しやすい。
ただし、電気自動車やプラグイン・ハイブリッド車はCO2を大幅に削減できる可能性があるが、どんな“性格”の電気を使っているかによって削減効果が変わってくる。CO2排出量の少ない原子力や再生可能エネルギーを利用した発電なら、削減効果は大きくなる。これに対して、CO2を大量に排出する火力発電の比率が高ければ、逆にCO2排出量が増える場合も出てくる。
日本は、原子力発電の比率が発電量全体の約3割と比較的高いため、電気自動車の普及によるCO2削減効果は大きいとされている。一方、発電量の8割を石炭火力発電に頼る中国の場合、ガソリン車を電気自動車に置き換えるとCO2が逆に増えてしまいかねない。
電気自動車によるCO2削減は、現状では原子力発電を前提にしている。風力や太陽光発電、水力など再生可能エネルギーの利用でも原子力と同様の効果が得られるが、まだ主役交代の道は見えていない。
住民の反対が多い原子力発電所の新設は難しいのが現状なので、自動車向けの電力需要の拡大で火力発電所の増設が相次ぐと、CO2削減効果は小さくなってしまう。その点、「2000万〜3000万台走っている首都圏の自動車がすべて電気自動車に置き換わっても、夜間電力を有効利用すれば発電所を新設する必要はない」と、東京電力販売営業本部生活エネルギーデザインセンターの森尻謙一副部長は説明する。
一方、二次電池は大きな課題を抱えている。プリウスなどに搭載しているニッケル水素電池を単純に流用して、プラグイン・ハイブリッド車を造ることは現実的でない。仮に、モーターだけで60km走れるようにする場合、プリウスの二次電池だと12個程度必要になる。
トヨタは現在、ハイブリッド車やプラグイン・ハイブリッド車への搭載を視野に入れ、松下グループとの合弁会社パナソニックEVエナジー(静岡県湖西市)と協力しながら、容量やコスト、寿命が優れたリチウムイオン電池の研究を進めている。
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