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市民、行政、事業者などの協同作業が欠かせない

2007年2月から、北陸鉄道のICカード「ICa」(「アイカ」と呼ぶ)を使ったポイントシステム「エコポイント」の運用が始まった。これは金沢市からの提案で実現したもので、バスの利用でも、商業施設の利用でも、ICaにポイントが貯まり、貯まったポイントはバス料金の代替として使用できる。これによってバスのさらなる利用を促進したい考えだ。

ちなみに、このエコポイントには香林坊地区と武蔵地区の商店街を中心に約500店舗が加盟している。これだけの店舗が一斉に参加したのは、全国的な傾向でみられていることだが、郊外型の大型商業施設などの台頭によって、いわゆる旧来からの商店街の衰退が危惧されているためである。そういう意味からも、クルマやバスなどを含めた都市交通の問題は、「街作りの再生」などの問題とイコールであるということだろう。

北陸鉄道が発行するICカード「ICa(アイカ)」

北陸鉄道が発行するICカード「ICa(アイカ)」

観光、商業、ビジネス……多種多様な施策を抱える金沢市は、交通政策に頭を悩ませる全国の自治体から熱い視線を注がれる存在となっている。特にパーク&ライドにおいては、全国でも数少ない成功事例として知られている。しかし、まだまだ取り組むべき課題も多いという。

「Kパークは商業施設の駐車場を利用する点が特徴ですが、店舗が閉店となるケースもあり、そうなるとKパークも閉鎖を余儀なくされます。事業者側には閉店の3カ月前の告知をお願いしていますが、現実にはなかなかそうもいきませんから、利用者にとっては突然の告知となって、市にはクレームが寄せられたりします。代替駐車場はそう簡単には見つかりませんし、非常に難しい問題といえます」と浅川氏は課題の1つをこう語る。

また、バスの利用環境向上も課題だという。料金や運行本数、運行時間帯といった利便性はもちろんのこと、「金沢市は雨や雪が多いところですから、利用者にとってバスを待つ環境の整備も考えていかなければなりません」(浅川氏)。

いずれも金沢市が単独で解決できる課題ではなく、商業施設や交通事業者との話し合いが必要不可欠だ。さらに、実際に利用する市民の声をいかに上手にくみ取って“最大公約数化”するかという課題も、ずっとついて回る。しかし、金沢市の取り組みがここまで拡大してきた背景には、民間企業はもちろんのこと、石川県や周辺市町、警察など、関係諸機関との良好な関係性があってのことだ。

当ECO JAPANサイトで紹介した横浜国立大学の中村文彦教授のインタビューにも出てくるが、市民や行政、事業者など関係諸機関の足並みがそろわないことで、せっかくの取り組みが頓挫するケースも少なくない。

金沢市では今後、関係諸機関との連携をさらに強化したい考えだ。現在、Kパークの運営事業費は石川県と金沢市が折半しているが、来年度は金沢都市圏に含まれる白山市や野々市町にも資金面での参加を促すほか、金沢市の北側に位置する内灘町や津幡町にも事業参画を呼びかけていくという。

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