世界が注目した“自然の引越し”?!九州大学の生物多様性保全事業を紹介
●造成用地内の種をひとつも滅ぼさず、森林面積を減らさない。環境問題の重要な側面を担っている「生物多様性の保全」という分野において、九州大学のキャンパス統合移転計画は、世界が注目した取り組みである。学術界において、最も権威のある雑誌のひとつである「Science」誌において、九州大学の保全計画は「こんな例は今までに類を見ない」と絶賛された。
●計画段階では埋め立てる予定だった造成用地内の谷部を、「生物多様性保全ゾーン」として定め、造成で消失してしまう動植物を移転して保全する。環境に配慮した、21世紀型の大学造りを進める九州大学の取り組みはどのようなものか。また、2000年から造成が開始された保全ゾーンの生物多様性は、2008年時点でどれほど保たれているのか。
●生物多様性保全事業を中心になって進めている、九州大学 大学院 理学研究院 生態科学研究室の矢原徹一教授の解説と共に、九州大学生物多様性保全ゾーンをフォトリポートで紹介しよう。
(インタビュー 「生物多様性」って何だろう? 前編・ 後編はこちら)
取材/土屋 泰一、蔦林 幸子、染谷 奈津枝 構成・文/染谷 奈津枝
写真/佐藤 久
上空からの生物多様性ゾーン全景。砂防指定地になっていた埋め立て予定地を、生物多様性保全ゾーンとして利用した。「生物多様性保全ゾーン」の総面積は約15ヘクタール(ha)(伊都キャンパス内 保全緑地全体の面積は99ha)。移植方法によってゾーン分けがなされている。本稿では上の図の番号と、各ページタイトルの番号を対応させているので参照していただきたい
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