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どうなる どうする温暖化 森林・植生 白神山地のブナ林が消滅、移植も念頭に

2008年9月2日

文/荒川直樹、構成/藤田 香(日経エコロジー)
写真/小川 宏(ネイチャー・プロ)


夏の南アルプス登山の最大の楽しみは、お花畑だ。標高2500mを超えるあたりから、シラビソやコメツガを中心とする亜高山帯針葉樹林が姿を消し、目の前に山の稜線がはっきりと見え始める。背の低いハイマツやダケカンバの間で、競うように咲いているのが、ミヤマキンポウゲやハクサンフウロなどの高山植物のかれんな花だ。

しかし、2000年以降、こうした南アルプスの高山植物群落が減少し始め、2005年の調査では多くの場所で既に全滅状態になっていることがわかった。調査をした静岡大学理学部の増沢武弘教授は、「直接の原因はシカの食害。本来シカは亜高山帯針葉樹林帯より高い場所では冬を越せないが、地球温暖化による積雪量の減少によって生息域を広げた」と分析する。

自然の生態系は複雑なバランスで成り立っている。「温暖化による気候変化そのものが高山植物の生育に影響を与えたという証拠はまだない」(増沢教授)ものの、南アルプスの事例は、わずかな気候変化で生態系のバランスが崩れた時、直接・間接的に生物種に壊滅的な影響を与える危険性があることを警告している。

マツノザイセンチュウによるマツ枯れが温暖化とともに広がり、2007年までに北海道と青森県を除く全国に拡大した

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