課題はコストと回収方法
個人ユースでは普及が第一段階に
ここまで見てきたように、この輸送梱包箱には様々な利点がある。だが、現実には課題も少なくない。
まずは製造コスト。洞爺湖サミット専用デザインの場合は2種類合計で500箱という小ロットだったこともあり、1箱当たり数千円の製造コストが掛かっている(デザイン費等含む)。このコストを下げるのが当初の目標だ。素材や製造工程の工夫を検討している。
目安としてはプラスチック製の折りたたみコンテナ、いわゆる「折りコン」を想定しており、最終的には1500円程度を目指すという。「通常の段ボール箱の100倍使えるのだから、値段も100倍でいいかというと、そうはいかないのが難しいところです」と原氏は苦笑する。

日本郵便 国際事業本部 国際物流事業部 担当部長 原 昇 氏 (現JPサンキュウグローバルロジスティクス 専務取締役)
環境面に目を向けると、リサイクル率に課題が残る。いくら「使用後はリサイクルできる」といっても、実際に回収されず、そのまま捨てられては意味がない。現在は製造元であるスターウェイに送るしか方法がないため、特に個人ユースで展開する際には、箱をどう回収するかが大きな課題となる。
方法としては、近くの郵便支店に持っていくと換金できるデポジット制などが考えられるが、今度は価格とのバランスが難しい。
「いずれにしても、個人ユースでは一般の方々に『浸透させる』というのが第1段階ですね。エコバッグの普及と同じくらいの時間は掛かるのではないでしょうか。ただ、今は環境問題がこれだけクローズアップされている時代ですから、『もったいない』というような、モノを捨てることに抵抗を感じる意識が広がっていけば、もっと早いかもしれません」(原氏)。
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