エコバッグのような感覚で
輸送梱包箱も使ってほしい
法人ユースでの導入を進める一方で、日本郵便では将来的に個人向け商品の展開も模索中だ。
例えば、単身赴任のビジネスパーソンや、地方の実家から都市部などに出てきた若者など、「単身パック」のような使い方はどうか。あるいは大量の段ボール箱を使う引っ越し業界でのニーズは――?
原氏は、個人ユースでの段ボール箱についてこう語る。「今、レジ袋をやめてエコバッグを持ち歩こうという動きが広まっていますよね。あれと同じ発想で、段ボール箱も『捨てずに繰り返し使おうと』思ってくれるお客様を増やせたらいいなと思います。最近では、個人のお客様でも宅配便の利用頻度はかなりありますから」。

日本郵便 国際事業本部 国際物流事業部 担当部長 原 昇 氏 (現 JPサンキュウグローバルロジスティクス 専務取締役)
ただし、個人が利用する宅配便は基本的に“一方通行”。購入した商品も贈答品も、受け取った時点で箱は用済みになる。返品・交換など一部を除いて返送する必要はない。そうした状況の中で、繰り返し使用できる箱をどれだけ普及させられるかは大きな課題だ。
1つの想定ケースは、先に触れたように単身赴任のビジネスパーソンや、実家を離れた大学生などの単身者だろう。「季節ごとに衣替えの洋服や食料品、現地の名産品などを送ったり、送り返したりというのはあるでしょうね」(原氏)。
より大きな市場としてはレンタル店の貸出・回収物流や、量販店での修理品回収物流が考えられる。また、人気キャラクターなどとのコラボレーションができれば、箱そのものに愛着を持つユーザーも出てくるかもしれない。
「日本郵便では、輸送中だけでなく、その前後の処理も大事にしたいと考えています。箱というのがいかに重要か――実は、これまで割とないがしろにされてきた分野なんです。もちろん輸送業界の中では認識されていましたが、一般の個人の方々にまでは伝わっていませんでした。将来的には、この箱をきっかけに、そうした認識が広まっていけばいいなと思いますね」(原氏)。
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