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高千穂の夜神楽は、神社ではなく
普通の民家で行う地域の祭り

夜神楽は神社ではなく、ごく普通の民家で行われるのが特徴だ。舞台となる家は「神楽宿」と呼ばれ、毎年、持ち回り制やくじなどで決める(最近では公民館で行う地域もある)。宿の準備は前日から始まり、中央の部屋をメイン舞台の「神庭(こうにわ)」とし、周囲の部屋の仕切り戸はすべて取り払う。

神々が出入りしやすいように、また中に入りきれない観客が庭から観賞できるようにというのが理由だが、そのせいで“家の中”で行われるにもかかわらず、吹きさらしの外で行われているのと変わりない。山間部の11月~2月という極寒の時期に行われるため、慣れた人は毛布やシュラフまで持ち込む。

神楽宿の外観

神楽宿の外観。外注連(そとじめ)の後ろの戸が取り外されている。夜神楽の舞台となる神庭の正面にあたり、ここが神々を迎える玄関となる。屋根の上には神楽宿であることを示す破魔矢と御幣を立てる


準備を終え、それぞれに昼食をとった人々は、氏神をまつった神社に集まる。「神迎え」だ。ほしゃどん(舞い手)は白装束に鉢巻や、面を付けた姿で社殿に集まる。神主の下、神儀を行うと神を乗せたみこしは太鼓や鉦鼓(しょうこ)、鈴の音とともに神楽宿へ向かう。通常は老練のほしゃどんが中心となるが、上田原では若者の育成に力を入れている。まだ幼い顔のほしゃどんを混じえた「道神楽(御神幸)」の一行が舞い進む。

「神迎え」は通常、地域の人々だけで行われ、一般には公開されない

「神迎え」は通常、地域の人々だけで行われ、一般には公開されない。神社での神聖な儀式


行列が神楽宿に着くころには、すでに村人や観光客などが集まっている。みこしは家の前に立てられた外注連の回りを3周し、神庭を通ってようやく祭壇へ納められる。

無事、神楽宿に着き、祭壇に納められた神々

無事、神楽宿に着き、祭壇に納められた神々

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