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木を切ることが健康な森を育む
人工林では間伐が重要

長い間手を入れていないので、最初は“悪い木”を中心に切る。枯れそうだったり、曲がっている細い木だ。切るときは、上を見て枝の張り具合を確認し、周囲の枝に引っ掛からない方向を考える。倒す方向が決まったら、幹の倒したい方向に「受け口」を作る。まず根元近くに水平に切れ目を入れ、それに対して斜めに切り込みを入れる。45度くらいを目安に、交点を取りやすい角度を考える。

まず、水平にのこぎりを入れる。慣れないとなかなか真っすぐに切れなかったり、いつの間にか手前の切り込みだけが深くなったりする。ときどき切れ具合を確認しながら進めるのがコツ。斜めのラインは角度をうまく調整しないとなかなか下の切り口とつながらない。右の写真が「受け口」。倒したい方向に作る。

まず、水平にのこぎりを入れる。慣れないとなかなか真っすぐに切れなかったり、いつの間にか手前の切り込みだけが深くなったりする。ときどき切れ具合を確認しながら進めるのがコツ。斜めのラインは角度をうまく調整しないとなかなか下の切り口とつながらない。右の写真が「受け口」。倒したい方向に作る

次に、受け口の高さの下から3分の2程度の位置を反対側から切っていく。これが「追い口」だ。ある程度、切り込みが入ると木は自然と倒れ始める。残った部分は「つる」といい、蝶番のような役割を果たす。つるを1~2cm残した状態で木を押すと、驚くほど簡単に倒れる。

間伐では直径が1mもあるような木は切らないが、太い木を倒す場合でも「追い口」に「矢」と呼ばれる杭を数本打ち込む程度で、基本は変わらない。どんな大きな木でも受け口を作れば思い通りの方向に倒すことができる。

受け口が出来たら、いよいよ反対側から切っていく。倒そうとする方向には絶対に入ってはいけない。写真右が木の倒れる瞬間。つるを残した状態で押すと、それほど力を入れなくてもメキメキッっと音を立てて倒れていく

受け口が出来たら、いよいよ反対側から切っていく。倒そうとする方向には絶対に入ってはいけない。写真右が木の倒れる瞬間。つるを残した状態で押すと、それほど力を入れなくてもメキメキッっと音を立てて倒れていく

木が倒れていく瞬間。何度やっても皆、思わず見守ってしまう

木が倒れていく瞬間。何度やっても皆、思わず見守ってしまう

ヒノキの鮮烈な香りが漂う切り口。年輪からは樹齢のほかにも様々なことが分かる。線が詰まっているところは日が当たらず成長が遅かった時期・方向を示す。内側の色が濃い部分で円から飛び出しているのは、その方向に枝が伸びようとしていた印だ

ヒノキの鮮烈な香りが漂う切り口。年輪からは樹齢のほかにも様々なことが分かる。線が詰まっているところは日が当たらず成長が遅かった時期・方向を示す。内側の色が濃い部分で円から飛び出しているのは、その方向に枝が伸びようとしていた印だ

倒した木は、そのままにしておくと危険なのでグループごとに1カ所に集める。このグループではやや大きな木も切った。一見、良い木に見えても上の方は曲がっていたり、すぐ近くにより木材に適した木がある場合は間伐する。どの木を切るか見極めるには、やはり経験が必要である。住民講師の言葉には学ぶことが多く、皆、聞き入っていた

倒した木は、そのままにしておくと危険なのでグループごとに1カ所に集める。このグループではやや大きな木も切った。一見、良い木に見えても上の方は曲がっていたり、すぐ近くにより木材に適した木がある場合は間伐する。どの木を切るか見極めるには、やはり経験が必要である。住民講師の言葉には学ぶことが多く、皆、聞き入っていた

森林調査から枝打ち・間伐までの作業を終え、この日のプログラムは無事に終了した。翌日は、間伐材を使った木工実習だ。間伐材の有効利用は林業の経済性だけでなく、地球温暖化対策としても重要な課題だ。切った木は、そのままでは腐ってCO2を放出してしまうが、家や家具などに利用することでCO2を固定し続けられるからだ。

続く後編では、間伐材を使った実習の様子を紹介していこう。

間伐が終わったところ(写真手前)。手入れ前よりすっきりし、光が差し込んで明るくなった

間伐が終わったところ(写真手前)。手入れ前よりすっきりし、光が差し込んで明るくなった

(後編に続く)

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