下水汚泥から自動車燃料を製造 天然ガスと同等の性状に精製
文/金子 憲治(日経エコロジー)
神戸市は、2006年10月から下水汚泥から製造した“天然ガス”を市営の路線バス1台に使い始めた。東灘下水処理場の下水汚泥を嫌気発酵させ、発生した消化ガス(脚注参照)を天然ガスとほぼ同じ性状にまで精製し、CNG(圧縮天然ガス)バスの燃料に活用している。

バイオ天然ガス化設備。中央の筒が吸収塔で消化ガスと水を0.9MPa(メガパスカル)に加圧し、CO2とシロキサンを水に溶かして回収
下水汚泥はバイオマス(生物資源)の1つで、燃やしても大気中のCO2の増減に影響しないとされ、温暖化対策として評価される。
東灘下水処理場には、150m3の消化ガスから1時間に90m3の天然ガスを製造できる設備がある。現在は1日で約100m3の「バイオ天然ガス」を実験的に供給している。この設備は、神鋼環境ソリューションが開発した。来年には、消化ガスの処理能力を1時間当たり330m3に高めた実用設備を2機納入する予定で、バス(1日50km走行)40台分の天然ガスを供給できる見込みだ。
同下水処理場では、消化ガスの4分の3はボイラー燃料に使っているが、残りは使い道がなく捨てられていた。CNG 車の燃料にすることですべて有効活用できることになる。
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