命の水を再生する「森は海の恋人」(前編)漁師の直感が見抜いた森と川と海のつながり 牡蠣の森を慕う会 畠山重篤氏
●かつて日本の山を広く覆っていた広葉樹林の多くは、戦中から戦後のエネルギー不足から、そして高度成長期における山林政策によって伐採され、人工の針葉樹林に変わってしまった。しかしその後の国内木材需要の減少により間伐が放棄された結果、本来、山がもっていた水源涵養機能や国土保全機能を失い、また十分に二酸化炭素(CO2)を吸収・固定することができなくなっている。伐採されたまま植林されず、放置されている山も多い。
●京都議定書に定められたCO2削減目標6%のうち3.8%を森林による吸収で実現するというプランの基、全国的に植林や間伐を実施する企業や団体が近年増えている。しかし20年も前から「森は海の恋人」という美しく印象的なキャッチフレーズの下で植林活動を続けているのが、宮城県気仙沼市に住む畠山重篤氏が主催する「牡蠣の森を慕う会」だ。
●同会の活動の特徴は、海で生活する漁師の呼びかけにこたえ、山に住む人々も協力して、広葉樹を植える「植樹祭」を毎年続けていることだ。しかしなぜ、漁師が山に木を植えようと考えたのか? そこに思い至った経緯などについて、実際に畠山氏を訪ねてお話をうかがった。
取材/板垣朝子、土屋泰一 文/板垣朝子 写真/新関雅士

牡蠣の森を慕う会 代表 畠山重篤氏
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