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風呂敷に見る日本文化の奥深さ(後編) 使い捨ての紙袋から、機能美を備えた風呂敷への転換のススメ 京都 和文化研究所 むす美

2007年6月29日

●「日本文化にこそ自分たちのDNAやアイデンティティがあることを、若い人たちが気付き始めたのではないでしょうか」――風呂敷専門店「京都 和文化研究所 むす美」のアートディレクターの山田悦子氏は、昨今の“和ブーム”の背景をそう分析する。確かに、風呂敷や手ぬぐい、着物など、衰退が危惧されていた産業に、最初に新たな息吹を吹き込んだのは20~30歳代の若い女性たちであった。
●そもそも日本人は風呂敷や着物といった生活の道具を使いこなす達人だった。先人たちは浴衣を仕立てると、次は寝巻き、その次はおむつ、最後は雑巾と、用途を変えながら徹底的にその布を活用していた。しかも、“モノがないから仕方なく”ではない。
●浴衣は新しい布のパリッとした感触が気持ちいいが、寝巻きは着古した後の方が肌に馴染んで快適だし、おむつは寝巻き以上に柔らかくなければ赤ちゃんの肌が負けてしまう。使い込むことで、それぞれの用途に最適な価値が生まれると知っていたからこそ、布をとことんまで使いこなせたというわけだ。
●こうした知恵や技術は道具の衰退と共に失われかねない。前編でご紹介したように、風呂敷の結び方や解き方が意外に知られていないのは、風呂敷という道具が一時消滅の危機にあったためだ。これを文化の遺失ととらえれば、実に“もったいない”話ではないだろうか。後編は、消えかけた風呂敷の復権を目指す山田氏の活動を中心にリポートする。

前編はこちらからどうぞ)


取材/土屋 泰一、蔦林 幸子 取材、文/林 愛子 写真/佐藤 久

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