エコネットポイントで繋がる環境活動の「輪」
足立区では、ペットボトル自動回収機の設置拠点を平成20年度までに50カ所に拡大し、回収率をびんや缶並みの85~90%に引き上げたい考えだ。さらに、ICカードによるエコネットポイントシステムを活性化させると同時に、区の費用負担を低減するために、民間企業との提携カード発行や、民間企業から寄付金を募る「エコネット基金(仮)」の設置を検討している。
「民間企業のICカードにエコネットポイントシステムを乗せてもらえれば、カード発行コストが抑えられます。提携先は地元の企業を中心に考えていますが、技術開発に半年から1年ほどかかるようですので、平成19年度中に実現できればと思います」(足立区 久保氏)

足立区環境部計画課管理係主査 久保茂夫氏
さらに今後は「“循環型食品リサイクル事業”と“企業提案型資源回収ネットワーク事業”に留まらず、もっとエコネットポイントの適用範囲を拡大していきたい」と久保氏。たとえば、地域の清掃活動や環境学習活動などに参加するとポイントがもらえたり、貯まったポイントを公共施設や地元商店街で使えたり、環境活動や地域の発展に繋がる取り組みはすべてエコネットポイントでやり取りできるようにする。あるいは、健康診断や安全対策といった、区民の幸せに繋がることにも枠を拡大できるかもしれない。事業化の可能性はインセンティブ原資の確保などと合わせて、その都度慎重に議論しなければならないが、構想は膨らむ一方だ。
そのなかでも「おもちゃトレード事業」は、平成19年度にも始動する見通し。かつて子供の成長に伴って不要になったおもちゃは親戚中で使い回したり、近所の子供にあげたりしたものだが、昨今はごみとして廃棄されるケースがほとんど。壊れてしまえばなおさらだ。足立区ではそこに着目し、おもちゃのリサイクル事業に乗り出す。拠点は区内に開設される「足立区おもちゃトレードセンター」で、そこにおもちゃを持ち込んだ人にはエコネットポイントが付与される。少々壊れたおもちゃでも回収して、「トイ・ドクター」と呼ばれるボランティアが修理する予定だ。もしかすると、腕に覚えのある団塊世代やシルバー世代の活躍の場となるかもしれない。修理が済んだおもちゃはトレードセンターや各種イベントなどに出品され、エコネットポイントと交換できるようにする。おもちゃとの交換には、ペットボトル回収のポイントも利用できるように設定するという。
インセンティブを盛り込んだペットボトル回収事業は、メディアで多数取り上げられたこともあって、全国の地方自治体から大いに注目を集め、問い合わせ件数は相当数に上り、今もなお続いているという。そこから発展して、環境活動に積極的な自治体同士で、ポイントの相互利用ができるような取り組みがあってもいいだろう。生活者の一人として、住民にとっても、関係企業にとっても、地球環境にとってもメリットがあり、大人から子供まで誰もが楽しんで参加できるような仕組みが全国に広がっていくことを願うばかりだ。
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