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正しい評価法の提案(4)〜ランドシャフトに焦点をあてた事後評価

2005年10月7日

なぜランドシャフトが重要なのか?

6. 気持良いランドシャフトとは生き延びやすい環境

優れたランドシャフトは気持良く、反対に、価値の低いランドシャフトは不快なものだ。我々が幸せな人生を送るために、素晴らしいランドシャフトはとても重要な要素と言えよう。しかし、それだけではない。気持の良いランドシャフトでは、我々人類が生き延びやすい。逆に、不快なランドシャフトには危険が潜んでいる可能性が大きいのだ。

それはなぜなのか?

7. 我々の五感は危険を察知するセンサー

実は、我々人類の五感は他の動物と同様に、周りに満ち溢れる危険を察知するためのセンサー(感知器官)として発達した歴史がある。そして我々は、数百万年の歴史の中で幾多の危険や試練をなんとか乗り越えて生き延びることができた人類の子孫だ。つまり、我々には危険をいち早く察知して、それに対処する能力が備わっているはずである。

「気持良い(居心地良い、快い)」ランドシャフトは、危険センサーである五感に違和感を与えない状態である。食物が豊富にあることなどを含めて、「安全で生き延びやすい」と我々が無意識に感じている結果と言えよう。逆に、「不快な」ランドシャフトは、五感に違和感を与えているのである。つまり、そこに何らかの危険や不都合が潜んでいることを、我々が直感的に察知していると言える。

以上の理由から、環境を改変することになる建設プロジェクトの評価の一部に、「ランドシャフト」を使うことができるのではないか。特に、住民参加の一つの手段として有効であろう。実際、スイス・ドイツでは、ランドシャフトを重視することが住民のコンセンサス(合意)であり、重要な評価基準として定着している。

8. 評価基準のキーワード: パーツからシステムへ、パターンからプロセスへ

「パーツ(部品)」が集まって機能するものが「システム(系)」だ。動植物種は「パーツ」と言える。それが集まって機能するのが生態系で、つまり「システム(エコシステム)」だ。パーツだけがそろっていても、システムはうまく機能しない。たとえて言えば、脳、目、心臓、肝臓、手足、などのパーツを集めてくっつけても人間というシステムは機能しない(生きない)のと同じである。我々が注目すべきは、生息環境やエネルギーなども含めた「システム」の方と言える。

一方、動植物の分布は静的な「パターン(模様)」と表現できる。しかし、より重要なのは、それが動的に変転(遷移)する「プロセス(過程)」の方であろう。自然界の動植物は変転するのが常だからだ。

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