このページの本文へ
ここから本文です

正しい評価法の提案(1)〜環境アセスメントとミティゲーション

2005年8月31日

今回から数回にわたって、建設プロジェクト(事業)などの「正しい評価法」について考えてみたい。

評価とは物の価値を人間が決めることだ。その目的は、問題点を予測したり至らぬ点を確認したりして、対策の立案など将来の助けにすることである。

評価には大きく分けて、

 ☆事前評価:アセスメント(assessment:査定すること)
 ☆中間評価:コントロール(control:制御・修正すること)
 ☆事後評価:ジャッジメント(judgement:判定すること)

の三つがある。

最初の「事前評価:アセスメント」は、建設プロジェクトが環境などにどのような影響を与える可能性があるのかを予測するものだ。環境アセスメントがその代表だが、社会、文化、経済、そして我々の心身などへの影響も見逃せない。

2番目の「中間評価:コントロール」は、実際にプロジェクトが進行している途中で、軌道修正のために行うものだ。設計段階でも工事段階でも行われる。複雑なプロジェクトでは不測の事態が生じがちだ。中間評価と軌道修正することなしにやみくもに突き進むと、思わぬ結果に陥る危険性が大きい。ただし、この中間評価は当然のことなので、意識せずに実行していることが多いであろう。また、特別な手法があるわけではないので、今回は触れない。

そして、3番目の「事後評価:ジャッジメント」は、プロジェクトの成果や至らぬ点を確認し、手直しを加えたり、将来のプロジェクトの手助けとするものだ。つまり、単なる正否判定(プロジェクトが成功したのか失敗したのかの判定)だけではない。

今回は「事前評価」について、次回は「事後評価」についてお話したい。

■事前評価:アセスメント

1. 環境アセスメントとミティゲーションは表裏一体

我々の豊かさを支える目的で行われる建設プロジェクトは、どんなものであれ、必ず自然や環境に負荷をかける。そのメリットである利便性・快適性を最大限享受しつつ、環境へのインパクト(打撃)はできるだけ減らしたい。そのための手法がミティゲーション(mitigation:緩和すること)だ。建設プロジェクトがもたらすと思われる環境破壊を減らして、ダメージを緩和することを意味する。

そしてミティゲーションがもたらす効果をできるだけ高めるためには、事前に綿密に調査することと、自然環境への悪影響を的確に予測することが重要である。このミティゲーションを効率良く行うのに役立つ情報を提供するのが環境アセスメントだ。日本では「環境影響評価」、または「環境アセス」と呼ばれることもある。

環境アセスメントとミティゲーションとは表裏一体のもので、どちらが欠けても意味をなさない。

next: 環境アセスメントは自然や環境の番人…

あなたのご意見をコメントやトラックバックでお寄せください

ここから下は、過去記事一覧などです。画面先頭に戻る バックナンバー一覧へ戻る ホームページへ戻る

記事検索 オプション

SPECIAL

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。

ご案内 nikkei BPnetでは、Internet Explorer 6以降、 Safari 2以降、Opera 8以降、Netscape 8.1以降またはHTML 4.01/CSS level 1, 2をサポートしたWebブラウザでの閲覧をお勧めしております。このメッセージが表示されているサポート外のブラウザをご利用の方も、できる限り本文を読めるように配慮していますが、表示される画面デザインや動作が異なったり、画面が乱れたりする場合があります。あらかじめご了承ください。

本文へ戻る