コスト的な面よりも
コンセプトが強みだった
――そういった流れが変わり、この発送方法が受け入れられ始めたのはいつ頃だったのでしょうか?
中道: 大きな転機は、2001年からINAXが「エコメール便」を大々的に使ってくれたことです。同社が環境に関する内容の冊子を作り、その配送方法として「エコメール便」を採用したのです。ちょうどその頃からグリーン購入法の施行などで、環境に対する意識が高まり始めたのも追い風でした。「企業の環境対策」の一環として環境報告書やCRSレポートを出す際に、「エコメール便」がピッタリだったのです。その部分では運が良かったと思います。 それで、INAXが色々な企業に「エコメール便」で冊子を送ったら、もらった方々から「うちもこれで」という依頼がどんどん来るようになったんです。皆さん、コスト的なことよりも、この発送方法自体に魅力を感じてくれたようですね。
――環境報告書などを送る際は、確かに「エコメール便」の方が「本当にエコに取り組んでいるんだ」ということをアピールできますよね。
中道: そうですね。届いた側にメッセージが伝わりやすい発送方法だと思います。また「エコメール便」にはもう1つ良い面があって、それは「開封率が高い」ということです。DMって、開封率がとても低いんです。でもこの発送方法なら、表紙が見えるしシールをはがすだけなので、心理的にも開けてしまうんですよ。
――商品名称に“エコ”と入れたということは、当時から現在のような“エコ時代”を見据えていたのでしょうか?
中道: 全然。そんな先見の明があったら、もっと会社も大きくなっていますよ(笑)。最初の数年間は、お恥ずかしい話ですが地獄でした。営業行っても取れないし、売り上げはあがらない。一緒に始めた人たちもその間にどんどんいなくなっちゃって…今はまた戻ってきてくれたけど(笑)。あげくに子供は私立の高校に入っちゃって、「勘弁してくれよ~」という感じでした(笑)。家族が食べていくためにアルバイトもしていましたし…。ただ、シンプルで分かりやすいし、「冊子だって葉書のように送っていいじゃないか」という思いが強かったから、苦しい時も乗り越えられた。何か「これは絶対世の中に出回るな」という、不思議な確信があったんですよね。

オーシーエス代表取締役 中道 雅幸氏
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