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日本型の水モデルを世界へ

――まずは現状を知ること、そして個人、企業、国ができることをそれぞれの立場で行動に移していくことが重要なのですね。

吉村:  残念ながら、食料の問題、そしてそのベースとなる水資源の問題を一気に解決する方法は見つかっていません。

しかし水は石油と違い、上手に使えば何回もリサイクルして利用できる優れた天然資源なのです。

リサイクルというとエネルギーが掛かるように思われますが、自然の力を使えば、より少ないエネルギーで水を浄化することも可能です。

日本には、長い歴史の中で水の恩恵を受けて生まれた知恵と技術、そして世界のどの国にも負けない哲学があるはずです。

これを日本型の水モデルとして世界に発信し、国内外で人材育成を図れば、世界各地で勃発している水資源の問題(水の争奪戦)を解決し、世界が安定して繁栄する持続可能な発展を支援できるはずです。

グローバルウォータ・ジャパン代表 吉村和就氏

グローバルウォータ・ジャパン代表 吉村和就氏

今回のG8北海道洞爺湖サミットは、そんな日本の姿勢を世界にアピールするのにとても良い機会となるはずです。そんな思いもあり、私自身も、自民党の特命委員会「水の安全保障研究会」の委員となり、産学官の水技術の叡智を集結した「チーム水・日本(仮称)」を結成することで、地球の水危機の解決に向けた情報発信を行うという活動にも携わっています。


――どうもありがとうございました。


※インタビューはG8北海道洞爺湖サミットの前の2008年6月6日に行った。インタビュー収録後の6月20日、「チーム水・日本」は、G8洞爺湖サミットに向けた緊急提言を発表した。

「洞爺湖サミット向けの提言」を発表したときの様子

「洞爺湖サミット向けの提言」を発表したときの様子。中川昭一議員(水の安全保障研究会 会長)の発表に同席する吉村氏(右端)
出所:吉村氏より提供


(前編はこちらから)


吉村 和就(よしむら・かずなり)氏
グローバルウォータ・ジャパンGWJ代表
国連テクニカルアドバイザー


長年、大手エンジニアリング会社にて営業、開発、市場調査、経営企画に携わり、環境分野ではゼロエミッション(廃棄物からエネルギーと資源創出)構想を日本に広げた。
国の要請により国連ニューヨーク本部に勤務、環境審議官として発展途上国の水インフラの指導を行う。
またISO/TC224の日本代表として、日本提案をISOに登録させた。
日本を代表する水環境問題の専門家の一人であり、国連本部勤務の経験を踏まえ、日本の環境技術を世界に広める努力を続けている。
その間多くの講演(英語、日本語)をこなし、また、関連業界紙や専門誌に数多くの寄稿をしている。
最近は自民党の特命委員会「水の安全保障研究会」でG8洞爺湖サミットの委員を務めている。

略歴
1973年 荏原インフィルコ(株) 入社(営業、企画、技術開発)
1994年 (株)荏原製作所本社 経営企画部長
1998年 国連ニューヨーク本部・経済社会局・環境審議官
2001年 同時多発テロ後帰国、荏原製作所に復職
2005年 グローバルウォータ・ジャパン設立

ホームページアドレス
Global Water Japan 吉村 和就氏ホームページ


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