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日本特有の“ケガレ”思想が遷宮につながった?

――社殿を20年ごとに交互に動かす(新たに造り直す)ことにはどんな意味があるとお考えですか。

作家 井沢 元彦 氏

作家 井沢 元彦 氏

井沢:  これは神宮側の考えとは違う私独自の考えですが、そこには“ケガレ(穢れ)”という観念が基本的に存在しているということです。

例えば日本の昔の首都は、藤原京に落ち着くまでは天皇一代ごとに遷都していました。日本人には“ケガレ”(※2:編集部注)という目には見えない穢れを嫌う傾向があります。そして“ケガレ”は死によって生み出されると考えられてきました。/p>

天皇が死ぬ “ケガレ”は最も大きいもので、それを恐れて都を遷していたわけです。


※2 “ケガレ(穢れ)”とは『古事記』にも記述されている日本特有の宗教的な概念である。『古事記』におけるケガレは死によって発生するもので、諸悪の根源と考えられてきた。罪や過ち、憎しみといった悪いことの総和、悪いことのすべてを内包し、絶対に避けるべきものとしてとらえられている。


――神宮も“ケガレ”が生じるから移動するということでしょうか。

井沢:  いえ、直接的にそうではないでしょう。

伊勢の神宮には死の“ケガレ”はありませんが、やはり20年経つとどうしても色々なところが古びて、“ケガレ”を帯びているように見えてしまう。だから再生して移動させるのだろうと私は考えています。

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