東京大学 大学院工学系研究科 社会基盤学専攻 家田仁教授(後編)クルマのための道路建設から、私たちのみちづくりへ
●「“道路”と言うと、堅苦しい印象で、どこか他人事みたいに思えるかもしれませんが、それを“みち”と表現すると、イメージが変わって身近な存在に思えませんか?」――そう問いかけるのは東京大学大学院の家田仁教授だ。
●みち・みず・みどり。「み」から始まるこの3つは、いずれも国土を形成する基本部品であり、我々の生活に必要不可欠なものである。家田教授は、あまりに恵まれていたためにその大切さを忘れてしまい、それが環境問題につながったのではないかと指摘する。
●これまで道路は、いかにクルマの通行をスムーズにするかという視点で作られてきた。歩行者も自転車も道路を使うというのに、そこは置き去りにされてきたのである。法律上、軽車両である自転車が、車道を走ると危ない場合は歩道を走ってもよいとされているのが、その象徴と言えないだろうか。
●道路がもっと歩きやすかったり、自転車で走りやすかったりすれば、マイカーの出番を減らせるかもしれない。そうなればガソリン代も節約できるし、二酸化炭素の排出量も減らすことができる。
●クルマのための道路建設から、歩行者や自転車にとって優しい“みち”作りへ――これからの日本には、そんな発想の転換が必要なのかもしれない。交通問題の専門家である家田教授のインタビュー後編をお届けしよう。
聞き手/林 愛子、染谷 奈津枝 構成・文/林 愛子 写真/佐藤 久

東京大学 大学院工学系研究科 社会基盤学専攻 家田 仁教授
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