クルマ選びのコンサルタントの必要性
――最近人気のミニバンはどうでしょう。各社とも燃費の良さを打ち出していますから、エコなイメージが強いのですが。
中谷: 定員7人のミニバンに7人で乗るならいいと思いますが、普段から定員いっぱいで乗っている人はそう多くないですよね。年末年始や夏休みに家族で出かけるとき以外は、1人で通勤や買い物に使っているとしたら、それはとても不経済だと思います。
運転席や助手席のシートは1個20kgから30kgくらい、重いものだと60kgくらいあります。リアシートはリクライニング機構など装備が少ない分、それよりも軽いですが、仮にシートを1個20kgだとしましょう。7人乗りのミニバンに1人で乗る場合、6人分のシートが不要ですから、それだけで120kgもの無駄な荷物を積んでいることになります。
車体は軽い方が燃費もよく、市販車でサーキット走行をする際にはシートを外す人がいるほどです。つまり、1人でミニバンに乗るのはそれだけもったいないということ。

レース&テスト・ドライバー 中谷 明彦 氏
結局はライフスタイルに合ったクルマを選ぶことが、一番のエコです。大家族だけど、普段は1人で乗るというのであれば、軽自動車やコンパクトカーを選び、家族旅行のときはレンタカーを利用するというのも1つの方法だと思います。
――そう考えていくと、自分に合ったクルマを選ぶのはなかなか難しいですね。例えば、家族構成は時と共に変化します。最初は夫婦2人でも、数年後には子供が産まれて3人家族、4人家族になっているかもしれません。ライフスタイルと併せて、ライフステージも考慮する必要がありそうです。
中谷: クルマ選びを手伝ってくれるコンサルタントがいるといいなと思いませんか。クルマの種類もライフステージも多様化していますし、昨今は一家に1台から1人1台の時代になりつつありますから、何も相談窓口がないのはむしろおかしいかもしれません。
多くの人はクルマを買うとき、ディーラーに行って相談すると思います。でも、ディーラーは自社の売りたいモデルを薦めるものです。今はほとんどのメーカーがミニバンに力を入れているので、「家族が多い」と言えば、「では、ミニバンがいいですね」となる。普段の乗り方や使い方まで踏み込んで相談に乗るケースは皆無に等しいでしょう。
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