カタログ燃費と実用燃費の違い
──暫定税率の期限切れにより、ガソリン価格は一時的に下がりましたが、ここへきて再び値上げが始まっています。原油価格は依然高水準で、今後の見通しも明るいとは言えません。それゆえに燃費のよいクルマを選ぶユーザーが増えていますが、カタログの燃費と実際の燃費にはかい離があるようで、なかなかわかりづらいというのが正直なところです。

レース&テスト・ドライバー 中谷 明彦 氏
中谷 明彦 氏(以下、敬称略): まず、クルマの燃費は乗り方や使い方によって変わるというのが大前提です。
カタログの燃費は法律で定められた「10・15モード」という方式に基づく数値です。これは1Lの燃料を使い、一定の条件の下、テストコースを何km走行できるか、その距離を測定するというもの。
しかし、現実の道路には信号もあれば渋滞もありますから、カタログ通りにならないのは当然のことです。また、大勢で乗ったり荷物を積んだり、車体重量が増えても燃費が悪くなるし、上り坂が多い場所でもやはり燃費は悪化します。その逆に、ドライバーが1人で乗って高速道路をスムーズに走行すれば、実用燃費の方が良くなります。
実は、日本の場合、速度制限が厳しく定められており法令遵守して走行すれば、排気量が同程度の場合、どのクルマもあまり燃費に差がないんです。それよりもユーザーの乗り方や使い方の方が大きく影響します。
――カタログ燃費を比較しても、あまり意味がないということですか。
中谷: もちろん意味はあります。でも、カタログ通りの燃費を常に実現することはできませんから、1つの指標として考えればいいのではないでしょうか。
クルマを選ぶ際に大切なのは、普段どういう乗り方をすることが多いのかを考えてみることです。市街地なのか郊外なのか、一般道なのか高速道路なのか、平坦な道なのか山道なのか、1人で乗るのか大勢で乗るのか……。
例えば、軽自動車は1人で乗って平坦な道を40km/hで走行すれば、確かに燃費がいいですが、必ずしもそうとは限りませんよね。乗り方、使い方は人それぞれですから、一概に軽自動車がエコだとは言えないのです。
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