十勝にしかない
“平原と山の接点”という魅力
――この場所を選んだのは、何か理由があるんでしょうか?
林: 先ほども少し触れましたが、ここは、十勝平野と日高山脈のちょうど接点に当たる場所なんです。平原と山が接する……それによって、ほかにはない多彩な動植物が生息する場になっているんですね。その多様性を大切にしたいと思っていますし、同時に、それが一番の魅力にもなっています。
例えば、動物では山羊や羊、牛、道産子(北海道産の馬)、熊、鹿、うさぎ……植物ではミズナラにヤチダモ、ハルニレ、カエデ、モミジ、山桜……と、いずれも数え上げればかなりの数になります。特に山野草では絶滅危惧種のシラネアオイやミヤマエンレイソウをはじめ、ゼンテイカ、ヤマブキショウマ、クガイソウ、ギョウジャニンニク……80種くらいでしょうか。本当に様々な種類があります。それらを季節に応じて感じられる貴重な森ですね。
また、この森の全体設計は六本木ヒルズ(東京・六本木)を手掛けたダン・ピアソン氏に依頼しているんですが、イングリッシュガーデンといっても英国のまねではない、十勝ならではの自然を生かした森を目指しています。そのためにピアソン氏には、動植物や地質などの特徴などの事前調査を何度もしていただきました。地元のランドスケープ設計に詳しい方たちにも入っていただき、例えば風がどう吹くのか、太陽がどう動くのか……といった自然環境まで計算しています。
――実際に来た方の反応はいかがですか?
林: 今、来てくださるのは地元の方が多いんですが、それでも皆さん、「十勝って、こんなに素晴らしい自然があるんだ」と驚かれます。ここに住んでいても、その魅力を知らない方はたくさんいらっしゃる。だからこそ、私たちの役割も大きいなと感じています。
十勝毎日新聞社の社是に「地域とともに」とあります。私たちランラン・ファームでも、やはり地域密着で、地元の人に愛される場所にしていきたい。まず地域から始め、地域の方々とともに、より多くの人へ十勝の魅力を伝えていく場にしていきたいと思っています。

有限会社ランラン・ファーム
代表取締役社長 林 克彦 氏
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