中小水力発電再生事業第1号、
落合楼発電所
――御社にとってマイクロ水力発電が新規事業という点でも、現場力アップという点でも、重要な意味合いを持つというのがよく分かりました。さて、2006年8月から稼動している「落合楼発電所」はマイクロ水力発電ではなく、その技術を“応用”した事例だと聞いております。具体的にはどのような位置づけなのでしょう?
松本: 落合楼発電所は、静岡県湯ヶ島の老舗旅館である「落合楼 村上」の敷地内にある発電所で、1948年頃に旅館が自家用に建設したものと聞いています。その後、1995年頃まで稼動していたようですが、何らかの事情で運転を停止し、そのまま放置されていたものを当社が買い取って再生しました。

明治7年創業の老舗旅館「落合楼 村上」。この玄関棟を含む、5つの建造物が有形文化財に指定されている
当社では、このように休止あるいは廃止された水力発電施設を再び利用する事業を「中小水力発電再生事業」と位置付け、落合楼発電所はその第1号に相当します。
技術的にはマイクロ水力発電のノウハウを応用していますが、事業としては、両者は別のものです。マイクロ水力発電は水道管などに水車と発電機を取り付けて、未利用のエネルギーを活用するものですし、落合楼の事例は休止していた発電所の“再生”ですから。ただ、いずれも水力発電をコアにした新しい事業ではあります。

落合楼水力発電所前に立つ松本氏。発電所には松本氏自身の筆による看板が掲げられている
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