「人間の体」と「地球環境」
汚れる原因はどちらも同じ
――ここまで、料理方法を変えることで健康になる、アトピーや生活習慣病の改善につながるというお話を伺ってきましたが、そこから環境問題へは、どうつながっていくのでしょうか。
安井: 油と砂糖を減らす食生活にしたら、まず、主人の体が変わりました。その次に変わったのが、台所だったんです。
台所って普通、ベタベタしてしまいがちですよね。揚げ物をすればコンロの周りや換気扇が汚れますし、炒め物でもお皿やお鍋を洗えば排水溝がベタ付きます。ところが、油を使わなくなると、それが全くなくなって、台所が汚れなくなった。
それで気が付いたんです。もしかして、アトピーで子供のお尻がただれたということは、体の中の“管”が全部、ただれていたんじゃないか……と。
人間の体って、口からお尻まで1本の管でつながっていますよね。食べた物は、その中を全部通って、出てくるわけでしょう? だから、お尻がただれていたということは、その中の管が、全部がただれていたんだなぁと。例えば口内炎ができると、胃が荒れているというのと、同じことですね。
油を使わないお料理で体の中の管がきれいになると、子供のアトピーが治まって、肌がきれいになる。同時に、台所の排水溝がきれいになるということは、海もきれいになりますよね。そう考えた時に、あぁ、地球の中の“管”と、人間の体の中の“管”って、同じ物できれいになるんだなぁって思ったんです。
――油を減らすと、人も地球もきれいになる。でも、安井さんのお料理法は「ローオイル」で、「ノンオイル」ではないですよね。それはなぜでしょうか?

エッセイスト、料理研究家 安井 レイコ 氏
安井: 現代の食生活を考えた時に、「ノンオイル」というのは無理だと思うんです。今、普通に売られている物を見ると、油を使ってない物ってないですよね。それはファストフードのような物だけではなくて、お惣菜や冷凍食品など、市販されている物すべてにいえることです。
その中で「油が入っている物は絶対だめ」と言ってしまうと、続けるのが苦しくなってしまいますよね。それに、油には油の効果や効用、効能というのがありますから、完全に否定する必要はないと思うんです。私は持続性や継続性というように、「続けられること」がとても大切だと思いますから、無理をしないという意味でも、「ローオイル」をお勧めしています。
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