子供のために始めた料理法で
まず変わったのは夫の体型
――安井さんのお料理法では、油とお砂糖を減らすと聞きました。最近、問題になっているメタボリックシンドロームにも効果がありそうな気がしますね。

エッセイスト、料理研究家 安井 レイコ 氏
安井氏(以下、敬称略): そうですね。元々、私が「ローオイル、ノンシュガー」という料理法を始めたのは子供のアトピーを少しでも良くしたいと考えたからなんですが、これを始めて最初に変わったのは夫の体でした。
実は、それまでは脂肪肝のあるような体型で、貧血も抱えていたし、健康診断では「肝機能の再検査が必要」と言われてしまうような状態だったんです。それが、ぎゅーっとやせて、脂肪肝がなくなって、肝機能も良くなって……最終的に体重は10kg減りましたね。
私が通っていたお料理教室でも、以前はアトピーとアレルギーの赤ちゃんを抱えたお母さん方ばかりだったのですが、だんだん生活習慣病に悩む生徒さんが増えてきました。やはり油とお砂糖を減らした食事は、糖尿病とか腎臓病の方にも応用できるのでしょうね。
――むしろ不思議だなぁと思うのは、安井さんのお子さんが、油と砂糖を減らすことでアレルゲンとなる食材を食べられるようになった、つまり、アトピーの症状が出なくなったということなのですが……。もう少し詳しく教えていただけますか?
安井: 実は私にも、なぜ息子のアトピー症状が出なくなったか、その理由や仕組みは分からないんです。ただ、息子の症状を見て判断するしかないんですね。
例えば唐揚げは、油と鶏肉が混ざってしまうので食べられない。でも、鶏肉を蒸しただけの物なら大丈夫なんです。そういうふうに、同じ鶏肉でも調理方法によって食べられたり、食べられなくなったりする。
そこで、やっぱり油と鶏肉を混ぜた物は、息子の体には合わないのかなぁ、と思うわけです。私は科学者でも医者でもないのですが、息子の症状を見ると、「あぁ、これはいいんだ」「これはだめなんだ」ということが分かるんですね。
――それに気づくまでは、やはり大変だったんでしょうね。
安井: 試行錯誤ですね。長男は、生後1カ月もしないころから、ひどいアトピーの症状がありました。頭にべったりと皮脂が付いて、お尻もただれてしまうような状態です。原因は食物性アレルギーによるものだったんですが、母乳で育てていたので、私の食事から卵や牛乳といった、アレルゲンとなる可能性がある物を抜いていくしかありませんでした。
ところが、鶏肉もだめ、大豆もだめ、お米も、小麦も……と、だんだん制限が増えてしまって、食事といってもサツマイモにお塩を付けるだけ。これでは私はどんどんやせてしまうし、子供も育っていきません。そこで料理の本やお教室を探して、試していく中で一番効果があったのが、油と砂糖を減らすという料理法だったんです。主人がやせたのは、おまけというか“棚からぼたもち”みたいなものですね(笑)。
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