このページの本文へ
ここから本文です
多様なパワーソースとハイブリットを環境対策の軸に

今後の進化の可能性については、「プラグインハイブリッドは、燃費、エミッションなどすべての点で向上させられます」(高岡氏)とそのポテンシャルを強調する。

トヨタでは既にプラグインハイブリッドのプリウスで国土交通省の認可を取得している(詳細は同社のニュースリリース「トヨタ自動車、プラグインハイブリッド車の国土交通大臣認定を取得」を参照)。現在は日米欧で実走行テストを繰り返し、最適なEV走行の距離を探っているところだという。

高岡 俊文 氏

トヨタ自動車
ハイブリッドシステム開発部 主査
高岡 俊文 氏

「EVによる走行時は、もちろんゼロエミッションですから、その距離を伸ばせばいいように思いがちですが、そうするとバッテリーを多く積まなければならず重くなってしまいます。各国の交通事情によって適したEV走行可能距離も変わってくるので、最適な距離を把握しているところです」と高岡氏は語る。

プラグインハイブリッド化によるCO2削減の効果については、「各国の発電環境によって異なる」としながらも、日本の場合で15%、石炭などでの発電比率の高いアメリカでも5%、原子力発電の普及しているフランスでは45%の削減が可能との試算を示した。

クリーンディーゼルやバイオ燃料など、ガソリン以外の様々なパワーソースと組み合わせられるのもハイブリッドのメリットである。トヨタ自動車がハイブリッドを「コアテクノロジー」と位置づける大きな理由のひとつだ。

高岡氏は、「化石燃料はエネルギー密度が高いのが特徴ですが、いずれ枯渇します。今後は燃料も多様化せざるを得ません」と言う。それらの多様なパワーソースと組み合わせ可能なハイブリット技術を、今後も環境対策の軸とする考えを示し、「将来的には100%ハイブリッド化を目指す」との方針も明らかにした。

高岡 俊文 氏

トヨタ自動車
ハイブリッドシステム開発部 主査
高岡 俊文 氏

最後に高岡氏は、「20世紀は問題が起こってから、“リアクティブな対処法”で乗り切って来ました。しかし(これからの)21世紀的な問題は、地球温暖化も含めてそれでは間に合いません。先を見通しての対策が必要になります」と強調する。

「それでもハイブリッドを含めた自動車のサステナブル・モビリティーに向けた伸びしろは大きい」(高岡氏)として、今後の可能性に希望を持っているとの言葉でスピーチを締めくくった。

なお、高岡氏の講演資料については、財団法人日本自動車研究所のホームページ上で公開されているので、そちらも参考にしていただきたい(http://www.jari.or.jp/ja/hohkokusho/fcev/koen.html)。



(後編に続く)

ここから下は、過去記事一覧などです。画面先頭に戻る バックナンバー一覧へ戻る ホームページへ戻る

記事検索 オプション

SPECIAL

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。

ご案内 nikkei BPnetでは、Internet Explorer 6以降、 Safari 2以降、Opera 8以降、Netscape 8.1以降またはHTML 4.01/CSS level 1, 2をサポートしたWebブラウザでの閲覧をお勧めしております。このメッセージが表示されているサポート外のブラウザをご利用の方も、できる限り本文を読めるように配慮していますが、表示される画面デザインや動作が異なったり、画面が乱れたりする場合があります。あらかじめご了承ください。

本文へ戻る