■全学の情報を一つに集めるのが最初の課題に
引き続き第一部のセッションでは、「こう読む『京都大学環境報告書2006』」と題して、環境報告書の作成に実際に携わった職員や学生がスピーチを行った。
最初に登壇したワーキンググループ代表の大嶌幸一郎氏は、今回の報告書発行の経緯と趣旨、概要について説明した。

ワーキンググループ代表 大嶌 幸一郎 氏
環境報告書は、環境配慮促進法に基づき、大学も含む独立行政法人等には毎年発行が義務付けられており、その内容については環境省が定めている。
編集にあたってワーキンググループの最初の課題となったのは、データの収集である。
「京都大学は伝統的に部局自治が強い大学であり、基礎となるデータも全学で統一して収集されたものが今まではなかったのです」(大嶌氏)。最初の作業は情報収集とデータ収集となった。
また、学校関係者、行政、市民、事業者から構成されるステークホルダー委員会を結成し、学内外の意見を収集するとともに、その取材、執筆作業には学生を積極的に参加させた。本文は学生と各分野の専門教職員が執筆し、そのダイジェスト版として冊子も刊行している。

ワーキンググループ代表
大嶌 幸一郎 氏
報告書の最初のポイントは、全学のエネルギー使用の実態を明らかにしたことである。京大では水、電気、ガスなどの使用量が一般家庭3万世帯分にもなっており、これをどうやって減らしていくかが今後の課題だ。
二つ目の課題は、廃棄物の取り扱いである。試験的に桂キャンパスでゴミ袋を有料化してみると、ゴミが6~7割減ったという実績があり、こうした試みについても紹介されている。また、大学ならではの取り組みとして、現在運用されている化学物質の一括管理システム「KUCRS」についても触れた。
そのほか、学内の建築物に使われているアスベストの除去状況の報告に詳しくページを割いている。吹きつけアスベストについては、既に2006年度中に撤去を完了しており、今後はアスベスト使用建材をどうしていくかが課題となっている。
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