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実際にチェックを続けて8年になりますが、当初はシロアリのアタックはなく、「なんだ、やっぱりこのへんにはシロアリはいないんだ、お金をかけてセントリコンを導入してムダだったかな」とがっかり。しかし3年目ぐらいからときどきシロアリが入るようになり、今年、夏の間は繰り返し複数の場所にシロアリが入ったことが確認されました。

シロアリはもともと南方系の昆虫で、気温の上昇とともに北へ、標高の高いところへと生息域を広げています。同じ県内の甲府(標高250メートル程度)では、もっとシロアリが活発に活動しているようです(僕のセカンドハウス・六兼屋は標高650メートル)。

シロアリは、東京当たりでは冬もそのまま活動できるのですが、八ヶ岳南麓あたりでは冬越しは無理らしいので、毎年初夏に登場して秋まで活動して死滅を繰り返しているようですが、越冬にふさわしい暖かな空間を見つけることができれば、さらに生息域を広げていくでしょう。たとえば、蚊も夏しか生きられない昆虫ですが、都会でビルの地下室にある地下のマンホールなど、気温が安定した場所で冬越しして、春になると出てくるというように、越冬する蚊が増えています。温暖化とヒートアイランドのために、かも生息域や活動時期を広げているのですが、シロアリも同じことがおきていくと思われます。

こうしてみると、気候変動は確実に進行していることが実感でき、薬剤散布のシロアリ駆除にしなくてよかったなと思っています。昆虫は自然環境の変化に弱い反面、環境に合わせて移動する力は比較的高いので、アリにしてもセミにしても、気候変化のバロメーターとして研究対象になっています。環境変化の先行指標として、今後とも観察を続けていきます。

渡辺 パコ

インターネット上に浮かぶ総合マガジン&メディア「知恵市場」主宰。グロービスマネジメントスクール講師(ロジカルコミュニケーション、クリティカルシンキングクラス担当)。有限会社水族館文庫代表。

主な活動領域は、環境戦略、ベンチャービジネスのスタートアップ、ナレッジマネジメント、コーポレイトコミュニケーションなど。

1960年東京生まれ。学習院大学哲学科卒。コピーライターとして広告、会社案内の制作、PR戦略の企画立案などを担当。88年に独立して100社以上にコーポレートコミュニケーションプランを提供する。98年からコンサルティング業務を開始。

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