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温暖化は防止できる? 「住宅の断熱と気密」(前編)

2007年8月23日

温暖化防止策のシリーズを続けます。前回までに続き、住宅関連の中で、今回はその中心とも言える、断熱と気密についてです。

住宅を舞台にした日常生活から発生するCO2は、全CO2発生量の15%程度を占めていて、ほかのセクターから排出されるCO2量と比べてとても大きいというわけではないのですが、ここ数年の伸びが著しいという点で、CO2削減の重要なパートと見なされています。日本全体では、京都議定書の基準年である1990年から、8%伸びている現状に対して、住宅での生活からでるCO2量は、36%の伸びになっていて、この大幅な伸びを減少に転じることは、日本全体のCO2排出量を削減することに、大きな意味があるのです。

さて、住宅からのCO2発生を減らす方法として、前回は温熱について考えましたが、住宅内で使われる熱について考える以前に、住宅そのもののエネルギー消費の性能を上げる、つまり省エネ性能を上げることの方が、重要です。

基本的には、家全体を魔法瓶のような形にして、外気温の影響をなるべく受けないようにできれば、わずかな冷暖房で内部を暖かくしたり、涼しくしたりできます。断熱性能を高めることは、CO2排出削減に直接効果があるのです。

具体的には、高断熱と、高気密のふたつの性能アップが重要です。高断熱とは、家の壁や床、天井に、グラスウールやポリスチレンフォームなどの断熱材をすきまなく詰めて熱を逃がさなくする方法です。これに、開口部である窓やドアの断熱性能を上げることで、家全体の熱を逃がさなくすることができます。高気密とは、中の空気と外の空気を遮断して逃がさないようにすることで、特に木造住宅ではすきま風が入りやすいために、高分子ポリフィルムなどの薄いプラスチック膜ですっぽり覆うと、外気と内部が遮断されて、中の空気を逃がさないようにしておくことができます。

ここで、読者の中には、「外気と遮断するより、通風をよくして、涼しい風が入る家の方がいいのではないか?」と思う方もいると思います。また、窓を大きくとって日差しを入れれば、高断熱にしなくても部屋は暖かいと思う方もいるでしょう。こういった自然の力を活用することも、もちろん重要です。こういったアイディアについては、次のテーマ(2週間後)に取り上げたいと思っています。

高断熱・高気密を実現するポイントは、性能のよい断熱材をたっぷり使うこと、すきまなく断熱材を詰めるていねいな施工、そして窓やドアなど開口部の部材に断熱性能の高いものを使うことです。

特に、日本の住宅は窓を大きめにとる習慣があるために、窓ガラスから熱が逃げることが、暖房・冷房のエネルギーが余分にかかる要因になっています。そこで、ガラスをペアガラスやトリプルガラスにして間に空気層をつくると、断熱性能は飛躍的に上がります。ちなみに、2枚のガラスの間には空気層をつくるのですが、空気は10ミリほどの厚さがあれば、板壁では50ミリ、コンクリート壁なら50センチの厚さと同等の断熱性能があります。空気層をたっぷりとったペアガラスやトリプルガラスは、省エネ住宅の象徴的な存在です(もちろん、ペアガラスを使っても、ほかの壁の断熱が不十分なら、意味がありません)。

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