温暖化は防止できる? 「熱の宅配便」(後々編)
先週、コメントがないと書いたら、たくさん来ました。ありがとうございます。本来なら新しいテーマに入る週なのですが、もう1週、同じテーマを続けようと思います。
コメント:温暖化防止技術として原発がクローズアップされているが先日の地震で改めて脆弱な安全性への懸念が浮き彫りになった。原発のような集中型のシステムと比較して廃熱利用などは分散型システムの最たるもので、ひとつの事故で広域を危険にさらすリスクは無いといえる。わからないのは日本中の工場・家庭で無駄に排出される廃熱を全て有効利用できたとしてどの位のCO2削減に結びつくのか、そのマクロ統計的な推定がほしい。(気持ちの問題でなく)量的に決して馬鹿にできないレベルなら多少コストがかかっても政策として導入を大規模に進めていくべきと思う。
(多摩、2007/07/20)
reply:鋭い指摘をありがとうございます。確かに廃熱は膨大にあり、すべて利用できれば、大きな可能性があります。ざっと考えてみても、多くの熱機関の熱効率はせいぜい30〜40%なので、廃熱をうまく活用すれば、それだけでいま熱源として燃やされているエネルギーを1/2〜1/3倍に減らすこともできるという乱暴な議論もできます。しかし、回収が難しいからこその未利用エネルギーですから、実際に利用できる総量は今のところ未知数です。
では未知数だからやらない方がいいかというと、そうとは限りません。環境技術の場合、当初は効果が疑われても、実際にやってみると効果が出ることがわかるものが多いのです。たとえばリサイクルも、当初は効率が悪くても、回収率が上がり、量が増えることで再利用技術が開発されてくると、環境効率がよくなります。我々は、エコ技術のポテンシャルをすべて最初から予測することは困難です。可能性があり、リスクが低いなら、使いながらポテンシャルを測るのがよい方法です。
その点、このトランスヒートコンテナは、費用対効果を計りながら(つまり初期投資が比較的小さく)小規模から進められること、効率がいい範囲だけで利用してもそれに見合う効果が期待できること(規模にかかわらず、一定のCO2削減効果がある)のがよい点です。またこのシステムを利用することからくる事故リスクも、それほど大きくありません(もちろん、他の多くの技術と同様に、ゼロではないものの)。これらを考えると、けっこう有望なのではないかというのが、僕が注目している理由です。
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