里山〜里山の木の利用法(後編)
今週も、コメントをいただき、ありがとうございます。
この連載ではいろいろなテーマについて書いていますが、森についての話題にはコンスタントにコメントがあり、関心の高さを感じます。このページの読者がどのような地域に住んでいる方が多いのかはわかりませんが、サイトの特性上、都市に住み、企業内で、もしくは企業を相手に仕事をしている人が多いのではないかと思います。そういった都市住民が森に関心を持っていることは、本当に心強いです。
これに対して、今回、僕が進めている山梨県では、地元の人たちの反応が鈍く、このことをどうとらえたらいいのか、考えているところです。どう理解すべきなのかをかんたんに結論づけることはできませんが、実行に移してみて初めて見えることも多いなと実感しているところです。
コメント:先日、秩父の丘を歩いたとき、クヌギを中心とした、雑木林が、かなり切り開かれているところに出くわしました。ちょうど、切った木を整理しているおじさんに出会ったので、木の用途を聞いてみると、シイタケ栽培用という答えが返ってきました。
そういえば、乗っているフォークリフトに、XX椎茸園と書いてありました。結構話好きな方で、雑木林をこういう風に定期的に切ることが手入れになって、環境維持になるのだとか、最近は用途が限られていて、シイタケ栽培も、おがくずを使った菌床栽培が中心になって、原木栽培は難しくなっている。。。など、なるほどと思えるようなお話が聞けました。何気なく見ている、雑木林ですが、やはり維持管理には相当な手が必要なのだということなんですね。
(ken)
reply:ちょうどいいタイミングで、いい人と出会えたようですね。僕も、こういうタイミングではいろいろ聞いてみることにしています。シイタケの原木に使いたいから、切らせてくれという話はよく聞きます。薪炭材や材木としてより、原木の需要のほうが大きいということが実感できます。原木用途なら、お金を払って切らせてもらっているという木こりさんもいました。通常は、山主が伐採料を払うものなのに。
ちなみに、シイタケの原木になるクヌギが多い雑木林なら、伐採してしまっても、萌芽更新で比較的短期間で再生するので、美観上の問題を別にすれば、皆伐しても森としては問題はありません。その場合でも、出てくる萌芽を適宜残してほかを切るといった管理は必要で、放置してよいというわけではありません。
ただ、シイタケ原木のような活用手段があれば、雑木林も維持管理がおこなわれるということは、重要です。その一方で、お話にあるような、原木より菌床が増えている、という点については、僕らのような都市の消費者の購買行動が重要になります。
菌床とは、おがくずを紙などのカップに入れ、そこに菌を植え付けたもので、おがくず入りのカップを植木鉢のようにしてシイタケが出てきます。原木の場合は、クヌギにドリルで直径5ミリ、深さ5ミリぐらいの穴を開けて、そこに菌を埋め込んだチップを埋め込んで育てます。埋め込んだチップからシイタケが生え、チップと原木を栄養にして生長します。
スーパーマーケットでシイタケを買うと、原木栽培と書かれているものと書いていないものがあります(生の場合はないものもありますが、干しシイタケはだいたい書いてある)。原木栽培のほうが、本来のシイタケの生育条件に近いので、味もしっかりしている傾向があり、やや高めです。値段としては、中国産、国産菌床、国産原木の順に高くなりますが、国産原木栽培のシイタケを買えば、日本の雑木林の保全にも一役買えると見ることができるわけです。今度シイタケを買うときには、「国産原木栽培」のものを検討してみてください。
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