気候変動の何が問題なの?(後編)
たくさんのコメント、ありがとうございます。
今週は仕事とプライベートの両方をかねて、北海道に来ています。富良野のホテルでこの原稿を書いています。北海道は、今年は雪が多かったり、気温が低かったりで、農作業のスケジュールも遅れがちだったようですが、5月にはいって晴天が続き、例年並みになってきたようです。今日は一気に7月並の気温でした。
気候が変ると、「例年」という概念自体を決めるのが難しくなります。気温にしても降水量にしても、気候が変化して安定しなくなると、標準値が決めにくくなります。そうなると、農作業の日程を決めるのも難しくなり、収量の見込みを立てるのが難しい。豊作になれば価格は暴落して生産者も取引業者も収入がばらつくし、収穫が減れば食糧を求めて、国や地域どうして争いが起きることもあるでしょう。
多くの人が安定的に生活できて、初めて社会も平穏になります。気候が大きく変化すると、社会が不安定になるリスクが高まるのです。
「温暖化によって人類が滅亡する」と表現すると、「それだけ」のような感じがしますが、人類が滅亡するまでのあいだに、争いや奪い合いによって勝者と敗者ができたり、負けたものがひどい生活を余儀なくされたりということが起こります。人口も減り、身の回りの人の不幸を経験することも多くなります。そういう悲しみの連鎖が繰り返された後に、滅亡という状況になるわけです。
滅亡してしまえば、それを不幸とか悲劇と考える「人」もいなくなります。問題は、それ以前に、多くの人のあいだに悲劇と悲しみが蔓延することなのです。そういう思いをする人が増える事態を、なんとか防ぎたいというのが、今環境に関心がある人に共通の願いなのではないかと僕は思います。
コメント:先進国都会人のエゴでは有りませんか?化石燃料その他のエネルギーを急速に使いすぎて問題(温暖化)が起こってきたから今の経済の中心地(先進国・都会)を守るために排出削減をしようという事でしょう。人間は地球環境が変わったため発生した生物で有る以上、地球環境が変われば滅ぶのもまた運命でしょう。因果応報です、現在の対策は確かに日本(先進国)のためには有効でしょうが地球規模で見た場合には人類滅亡への速度を速めていると思います。東京が海に沈めば長野か北海道に移ればいいじゃないですか、人類の移動は新しい文明の出発点なんだから。日本自元々移動して築き上げた国なのですから。
(YS)
コメント:人間や生物にとって将来一番深刻になるのが温暖化による『国土沈没』だと思います。地球自体は↑の方がおっしゃるとおりなんともないと思います。
(yuka.jp)
reply:温暖化によって海面が上昇し、臨海部の平地が水没すると、人口が高地に移動することになります。YSさんは移り住めばいいと言いますが、移り住んだ先にも、そこにはそこの人々の生活があります。
土地や、生産力に余裕があればいいのですが、キャパシティを超えれば、たちまちぶつかり合いがおき、もとからいた人々が、新たに移住してきた人を排除しようという動きになるでしょう。あるいは逆に、移住してきた方が多数派になり、元いた人々を奴隷のように使う事態も起こりえます。移り住むといっても、トラブルなしにはすみません。
過去の歴史を見ると、大きな移動が軋轢を生み、戦争が起こったことも珍しくありません。「深刻さ」の中身をよく検討して、それでも「やむを得ない」と考えるのか、想像力が必要です。
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