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第47回 発表を1年早めた新型Golfの理由とは

2008年10月28日

モータージャーナリスト=清水 和夫 氏

ドイツ人気質が感じられる実用車

先日発表されたばかりの新型ゴルフ6

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連載第45回ではアイスランドのエネルギー事情についてレポートしたが、今回はアイスランド訪問の最大の目的であった「Golf(ゴルフ)Ⅵ」の試乗リポートをお届けしよう。

ゴルフ6は今年9月に開催されたパリサロンでデビューし、その直前にアイスランドで国際試乗会が開催されている。「ゴルフ」は、輸入車に詳しくない人でもその名前を知っているほど日本では有名だ。メルセデス・ベンツやBMWのような派手さはないが、ドイツ人の生真面目な気質がもっとも感じられる実用車である。

ゴルフはフォルクスワーゲン(VW)の主力車種だが、社名のVWとはドイツ語で「ドイツの国民車」という意味である。ドイツが第一次世界大戦の戦後補償を課せられて不況のどん底に落ち込んだとき、アドルフ・ヒトラーがドイツの人々を元気づけるために、国民車の開発をフェルディナンド・ポルシェ博士に依頼した。

ポルシェ博士は技術の合理性を重んじるタイプのエンジニアであり、彼が考えた答えは空冷水平対向エンジンをリアに配置するRR駆動方式(リアエンジン・リアタイヤ駆動)。このクルマは「ビートル」と命名され、戦後も生産されるほど世界的なヒット作となった。しかし、環境性能(排ガス)や安全性の観点から時代のニーズに合わなくなり世代交代を余儀なくされた。

1974年にビートルのDNAを受け継ぎながらも、新しいコンセプトの実用車が誕生した。その名はゴルフ。エンジンは水冷4気筒エンジンをフロントに横に置くFF駆動方式(フロントエンジン・フロントタイヤ駆動)を採用した。パッケージ効率に優れたこのFF方式は今では世界中の自動車メーカーが採用するパッケージだ。初代ビートルが「ドイツの国民車」という使命を持っていたが、ゴルフは「ピープル・ムーバー」という広い意味のコンセプトが与えられていた。

ちょうど日本車の成長期に登場したゴルフは日本メーカーからも注目され、初代ゴルフは徹底的に研究された。コンパクトで実用的なキャラクターは日本車のコンセプトにも通じるものであったが、速度無制限のアウトバーンを高いスピードで走れる運動性能に日本メーカーのエンジニアは虜になった。初代ゴルフは現在の軽自動車と同じくらいの大きさであり、車体重量は800kg程度であった。

初代ゴルフ

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