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欧州のディーゼル燃料事情

現在、欧州ではシェルが「Vパワーディーゼル」という燃料を販売している。

このプレミアムな軽油は、GTL(Gas to Liquid、天然ガスから作られる人工燃料)が10%ほど混ざっており、セタン価(ガソリンにおけるオクタン価のような値)が高くなるので、エンジン始動時のカラカラ音(ノッキング)が少なくなる。しかも最高時速が5kmほど伸びるので、お財布に余裕があればメリットは大きい。

もう1つ、注目される燃料が、ドイツの石油販売会社、ARAL(アラール)のUltimateディーゼル燃料だ。この軽油もパワーが出ることで知られている。

2012年までには、バイオマス燃料がディーゼルの有力なCO2削減の燃料となるだろう。欧州では既に軽油にバイオマスが混入されているが、こうしたバイオマスディーゼル燃料は注目されている。

さらにその先のシナリオは、食べ物ではない植物から作る第二世代のバイオマス燃料=BTL(Biomass to Liquid、バイオマスから作る人工燃料で、GTLと同じものが作られる)が研究されている。ドイツ・フライブルクにあるコーレン社(CHROREN)は、BTLの製造では先駆者だ。VWとダイムラーは同社に投資し、BTL普及のシナリオを描いている。

シェルのVパワーディーゼル

Vパワーディーゼルは、通常のディーゼル燃料よりも単価は高いが、その分、性能は優れている

シェルのVパワーディーゼル

シェルのVパワーディーゼルを給油


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清水 和夫(しみず・かずお)

プロフェッショナルなレースドライバーとして国内外の耐久レースで活躍する一方、自動車ジャーナリストとして活動を行っている。ドライビングを科学的に分析する能力はクルマの正確な評価にも生かされ、シャープな論評は支持者が多い。

ジャーナリストとしては国内だけでなく、海外にも活動を広げ、自動車の運動理論、安全、環境、ITSのみならず、自動車国際産業論にも精通し、多方面のメディアで執筆活動を行っている。本年10月には、日本放送出版協会より「ITS」を出版。

ボランティア活動としては、CRS普及活動を行っている「子供の安全ネットワーク・ジャパン」、「妊婦のシートベルト着用を推進する会」などの会をサポートしている。近年は、救急法(ファーストエイド)・AED(除細動器)の普及活動も行っている。


主な連載誌
『NAVI』、『ENGINE』


主な著書
 「ITSの思想」(日本放送出版協会)、「ディーゼルこそが、地球を救う-なぜ、環境先進国はディーゼルを選択するのか?」(ダイヤモンド社)、「クルマ安全学のすすめ」(日本放送出版協会)、「燃料電池とは何か-水素エネルギーが拓く新世紀」(日本放送出版協会)などがある。


著者のブログ
清水和夫の【みんカラ】ブログ「頑固一徹カズです!」
清水和夫の動画サイト「Start Your Engines」

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