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ダンパーとしての性能も向上

まずは、最も実用化が近いと期待される「バイオ・ダンパー」からレポートしよう。

このダンパーの特徴はリサイクル時の土壌への優しさを考慮し、従来のダンパーオイルの代わりに生分解オイルを使っている点にある。ダンパーの基本構造やバルブは従来品と同じだ。廃棄されたバイオ・ダンパーのオイルは、微生物が60%以上分解する。自然環境と共生できるため、水回りの作業車に適している。

実際に走ってみると、ノーマルのダンパーよりも剛性感があって、安心感が高いのには驚いた。タイヤやサスペンションがもたらす路面との接地感も良好であった。つまり環境に優しいだけではなく、ダンパーとしての性能も向上しているのである。

従来のオイルに代わって使われる材料は「合成エステル系の物質」。この材料の特徴がダンピング特性の違いとなっているのだろう。実用化は3種類の新しいダンパーのなかで最も早く、2~3年以内には技術的な課題をクリアすることができるという。

環境負荷低減はもちろん、ダンパー本来の性能向上も重要なポイント。

環境負荷低減はもちろん、ダンパー本来の性能向上も重要なポイント。

次にテストしたのが、「代替オイル・ダンパー」だ。

このダンパーはバイオ・ダンパーと同じ構造であるが、オイルの代わりに水溶性代替液が使われる。分かりやすく言うと「水」ダンパーだ。メリットはオイルの使用量を減らすことができ、引火の危険性もないこと。

ダンパーとしては温度特性に優れ、応答性が高いことが特徴だ。従来のオイルでは温度が高まると粘性が低下し、ダンパーとしての性能が低下しやすい。しかし、この代替オイル・ダンパーは、実際のフィーリングではバイオ・ダンパーよりもさらに剛性感があり、ノーマルとは比べものにならないくらい優れている。

さらにリサイクル可能な材料が使える点も見逃せない。走行性能はダンピングの応答性が高いことが印象的であった。おそらくハイスピード走行に適しているかもしれない。実用化はバイオ・ダンパーの次に位置づけられており、5年先を目処としている。

ダンパーを手にする筆者

ダンパーを手にする筆者

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