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今年9月には世界があっと驚くハイブリッドが登場!?

それでは、欧州勢はどんな環境技術を示したのだろうか。

昨年あたりから動き出したクリーンディーゼルは「ブルーテック(Bluetec)」の名称で、戦略的にアメリカで販売されている。戦略的という意味は、ドイツが一丸となって、アメリカマーケットにディーゼル車を普及させたいと願っているからだ。

メルセデスだけではなくアウディやフォルクスワーゲン(VW)もブルーテックという呼び名を使うようになった。メルセデスはSUVや高級車のSクラス、アッパーミドルのEクラスにも3リッターV6ディーゼル(320CDI)を「ブルーテック」として販売する予定だ。全米で厳しくなる規制にも対応できるように、尿素触媒も視野に入れている。

アウディは「Q7」と呼ばれる大型SUVにV型12気筒のブルーテックディーゼルを搭載して発表した。いわゆる花嫁さんが着るような純白のボディが、クリーンディーゼルの印象を高めている。トルクでは他の追従を許さない力強い走りが想像できる。洗練されたスタイリングで定評があるアウディも、アメリカではディーゼルで押し通すつもりだ。

純白のボディがまぶしいアウディ「Q7 V12ディーゼル」

純白のボディがまぶしいアウディ「Q7 V12ディーゼル」

一方、GMとハイブリッド・アライアンスを組むメルセデスやBMWのハイブリッドカーも着々と開発が進められている。今年9月のフランクフルトショーでは「世界中をあっと言わせるハイブリッドを登場させる」と、あるドイツメーカーの幹部は語っていた。

環境技術でユニークな存在のBMWは、ディーゼルやハイブリッドは開発しているものの、彼らの本命は水素エンジンだ。昨年のLAショーでは、新型の水素エンジンを搭載する「ハイドロジェン7」を発表した。技術的にもハードウエア的にも、既存のガソリンエンジンの延長線にある水素エンジンは究極のクリーンエンジンで、水素エネルギーの実用化ではBMWが一番現実的であると考えている。

自動車ショーはいつの時代もメーカーの本音がどこにあるのか分かりにくいところもある。エンジニアの言葉の裏側に何が潜んでいるのか、読み取るのに苦労する取材であった。しかし、外の寒さを忘れるほど熱い自動車ショーであったことは間違いない。

清水 和夫(しみず・かずお)

プロフェッショナルなレースドライバーとして国内外の耐久レースで活躍する一方、自動車ジャーナリストとして活動を行っている。ドライビングを科学的に分析する能力はクルマの正確な評価にも生かされ、シャープな論評は支持者が多い。

ジャーナリストとしては国内だけでなく、海外にも活動を広げ、自動車の運動理論、安全、環境、ITSのみならず、自動車国際産業論にも精通し、多方面のメディアで執筆活動を行っている。本年10月には、日本放送出版協会より「ITS」を出版。

ボランティア活動としては、CRS普及活動を行っている「子供の安全ネットワーク・ジャパン」、「妊婦のシートベルト着用を推進する会」などの会をサポートしている。近年は、救急法(ファーストエイド)・AED(除細動器)の普及活動も行っている。


主な連載誌
『NAVI』、『ENGINE』


主な著書
 「ITSの思想」(日本放送出版協会)、「ディーゼルこそが、地球を救う-なぜ、環境先進国はディーゼルを選択するのか?」(ダイヤモンド社)、「クルマ安全学のすすめ」(日本放送出版協会)、「燃料電池とは何か-水素エネルギーが拓く新世紀」(日本放送出版協会)などがある。


著者のブログ
清水和夫の【みんカラ】ブログ「頑固一徹カズです!」
清水和夫の動画サイト「Start Your Engines」

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