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第23回 渡り鳥たちの季節

2008年11月14日

写真家=宮崎 学 氏


アルプスの山脈越え

秋も深まった10月中旬のことです。僕は中央アルプスの標高2900mにある稜線で一休みしていました。ハイマツの生える高山帯なので、周囲にあるナナカマドなどの葉はすっかり紅葉して落ちてしまった後です。

日本海側から吹きつける西風は思いのほか冷たくて、真冬の様な寒さでした。そんな稜線に、木曽谷から突如として20~30羽ほどの野鳥の群れが、逆光に翼を輝かせながら舞い上がってきました。群れはゆっくりとリズムをとるように団子状になって飛翔を続け、稜線の鞍部すれすれに伊那谷側へ滑り込んでいきました。

しばらくすると、また同じような群れがやって来て、これまた同じ行動をして山を越えていきました。ツグミやアトリといった冬鳥たちが、日本海側から太平洋側の関東平野をめざして西から東へ本州を横断するように渡っていくところだったのです。これらの群れは、その後も三々五々、次々にやって来ては、同じことを繰り返していきました。

中央アルプスの稜線から東の関東平野方面に目をやると、大きな南アルプスが横たわっている。その左奥には秩父連山が見え、南アルプスの稜線奥には富士山が見える。野鳥たちはこのような風景を見て、旅がまだまだ遠いことを悟っているに違いない

中央アルプスの稜線から東の関東平野方面に目をやると、大きな南アルプスが横たわっている。その左奥には秩父連山が見え、南アルプスの稜線奥には富士山が見える。野鳥たちはこのような風景を見て、旅がまだまだ遠いことを悟っているに違いない
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ジョウビタキも気づけばいつのまにかやって来ていることが多いが、彼らは夜間に渡っている可能性がある

ジョウビタキも気づけばいつのまにかやって来ていることが多いが、彼らは夜間に渡っている可能性がある
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