第28回 街の記憶をデザインするポートランド(後編)
2008年8月29日
ポートランドの温暖な気候が
サステナブルなライフスタイルを生んだ?
都市のサステナビリティを語るとき、建築や交通機関など都市の形を作るもの以上に重要なのが、そこに暮らす人々の考え方や暮らしぶり、いわゆるライフスタイルである。
これは、しかし、そう簡単に作り出せるものではない。ライフスタイルはその地域固有の歴史や文化と深くかかわるし、気候や様々な地理的条件が及ぼす影響も決して少なくない。
米国西海岸といっても、カリフォルニア州は日照時間が長く、砂漠が近くて乾燥しているが、その北隣のオレゴン州は湿潤で森が多く、土地は肥えて農作物の種類も量も豊富である。冬に雨がよく降る以外、ポートランドの気候は全般的に温暖で穏やかだ。
川にはビーバーが小枝で巣を作り、太平洋からは鮭が遡ってくる。晴れた日には、高さも姿も富士山によく似ていることから「オレゴン富士」とか「ポートランド富士」と呼ばれるフッド山の、雪をかぶった姿も見ることができる。
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