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第22回 段ボールから生まれた“本物”の家具

2008年6月6日

デザイナー=益田 文和氏


扱いやすいのに頑丈
段ボールの魅力を引き出した子供用家具

段ボールというのは不思議な素材だ。そのどこがそれほど魅力的なのか分からないのだが、私の教える学生たちも段ボールを使うプロジェクトには進んで参加したがる。

その最大の特徴は、紙だから切るのも曲げるのも楽なのに、使い方によっては大変に強い構造材料になることだろう。ライナー(表面の紙)とライナーの間に、波形に加工(フルート)した中芯を挟んだ基本構造は20世紀に入って完成したものらしいが、今や世界中どこに行っても見られるほど普及した。箱といえば普通、段ボール箱のことだと思うくらい一般的になっている。

そして、その段ボール箱で遊ぶのが大好きなのも世界中の子供たちに共通のことであるらしい。かぶってもよし、入ってもよし、テーブルにもイスにもベッドにもなる。軽くて、やわらかいから投げても落としても壊れないし、角にぶつかっても痛くない。子供たちにとって実に相性の良い遊び相手である。

女の子たちにとっては、おままごとに欠かせない家具であり、敷物であり、家そのものであるし、男の子たちにとっては電車や自動車といった乗り物であり、大切なものを取っておく秘密の倉庫であったりする。ところが、雪が降ったら惜しげもなく潰してまたがれば、本物のそりに変身する。

不思議なことに、段ボール箱なら少々、手荒く扱って壊しても、大人たちは怒らないということを子供たちはちゃんと知っている。

散々、遊んでくたびれた段ボールは、やがてきれいに折り畳まれて、ひもで結わかれ、道路脇に置かれる。すると自転車や軽トラの荷台に山のように段ボールを積んだおじさんがやって来て、持っていってくれるのだ。

そんなふうに子供たちの想像力をかき立てる段ボールを使って、魔法のように本物そっくりの家具や家電や家まで作ってしまったのがMarket in Lab(M.I.L.、マーケット・イン・ラボ)の「baby M.I.L.」シリーズだ。

「baby M.I.L. Kids Furnituire」シリーズのデスク&チェア

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同シリーズのミニカーは、子供が本当にまたがって乗れるほど丈夫。ほかに靴箱やチェストなどもある

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