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デザイナーの構想力が
“都市ゴミ”を“憩いの空間”にする

最近のコリンは、より積極的にリサイクルプラスチックを金型に入れて成型するプロジェクトを進めている。といっても、色を選ばずに練り混ぜてしまっては単色になってしまう。それでは面白くないと考えた彼は、回転成形という成形方法に着目した。

コーヒー豚(詳しくは「第18回 “コーヒー豚”の話」を参照)のときにも紹介したとおり、アルミ製の金型の内側に、粒状、あるいは粉状のプラスチック材料を入れて回転させながら過熱すると、溶けた材料が型の内側に付着して、固まりながら厚みを増してゆく。この方法なら中空構造が作れるので、シートの座面など複雑な立体を作るのに向いている。

この方法で彼が作った公共用のベンチは表面に独特の質感と色合いを持っていて、何ともいえない深みを感じさせる。これは、微妙に異なる色のプラスチックが幾層にも重なって混ざり合うことによって生まれる効果だ。

都市のプラスチックごみが街角にたたずむベンチに生まれ変わり、新たな市民の憩いの場となる――そこには、ただ見た目を美しく仕上げるだけではない、デザイナーの“構想力”がフルに活用されているのである。

ポートランド市の廃棄プラスチックを使い、回転成形で作ったバス停のベンチ

ポートランド市の廃棄プラスチックを使い、回転成形で作ったバス停のベンチ。近付くと細かいテクスチャーがよく分かる


回転成形工場の様子

回転成形工場の様子
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ただのゴミになるはずだったプラスチックが、ベンチになって市民の憩いの場に

ただのゴミになるはずだったプラスチックが、ベンチになって市民の憩いの場に
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ところでコリン・リーディはこの半年ほど、ラオス、カンボジアあたりを歩き回っていたという。その前の1年間は南米のコロンビアに住み着いていたそうだから、どうやらバンブーの研究をしているらしい。バンブーが今、彼が最も関心を寄せる素材なのだ。

コリンはこれまで、何年間も工業社会における素材循環に取り組んできた。ヨットマンであり、ダイバーであり、登山家でもあるこの“デザイン・アスリート”の心と体は、よりダイナミックな自然循環のなかに次のフィールドを見付けたようである。


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益田 文和

インダストリアルデザイナー。株式会社オープンハウス代表取締役。LLPエコデザイン研究所所長。東京造形大学デザイン学科教授。

エコデザインの第一人者として地球環境を見据えたエコデザイン、サステナブルデザインをテーマに幅広く活動。プロダクトデザインのほか、企業へのデザインコンサルテーション、日本各地での地場産業振興、国際的な各種プロジェクトにも携わる。

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