第2回 痛快極まりない一本の直定規
デザインという仕事をやっていて、時々、素晴らしく気の利いたアイデアに出会うことがある。そんな時、それが誰のアイデアだろうと、「あっ、やられた!」と思う。英語では、”shit! good!” つまり、「くそっ、いいな!」などという。
それはプロとしてのプライドや嫉妬などというケチな感情を飛び越えた全く素直な感動で、むしろ、同じ種類の仕事をする者だからこそ痛快なのである。
そういえば、高校時代柔道の練習試合で、ふとした気の緩みから見事な一本背負いを食らったことがある。その刹那、空中にふわりと投げ飛ばされながら味わった気分と似ていないこともない。「あっ」。
「CURVA ruler」という定規に出合った時の、そんな衝撃はいまだに尾を引いている。
湾曲した断面形状を持つ薄いアルミニウム製の直定規で、長さは40cm。薄くて軽くて、一見すぐ折れたり曲がったりしそうだが、大きく曲げても、その断面形状のおかげで放せばすぐまっすぐに戻る。

どう見ても新しく開発された高性能な定規としか思えないCURVA ruler。精度感、品質感とも申し分なく、カラーバリエーションも美しい
したがって、普通の直定規では測ることのできない曲面もこれなら測れるし、普通に線を引くこともできる。

しなやかに湾曲するので曲面でも測ることができ(写真左)、手を放せば一瞬で真っ直ぐに戻る(写真右)
この連載のバックナンバー バックナンバー一覧へ 画面先頭に戻る
- 第34回 人類は食物連鎖の“やらずぶったくり” (2008/11/21)
- 第33回 デジカメが記憶にもたらす変容 (2008/11/07)
- 第32回 “暗いコンビニ”の記憶 (2008/10/24)
- 第31回 引っ越しで捨てられた家具の使い道 (2008/10/10)
- 第30回 電子メディアをアナログに使う (2008/09/26)

