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電子デバイスの使い方
その1:ありがたいESC

冬道を走るときにはESC(Electronic Stability Control=横滑り防止装置)という電子デバイスがあると、とてもありがたい。ESCは、クルマが滑り出したときにエンジンと4輪のブレーキをコンピュータが制御して、クルマが滑り出す前にハンドルが向いていた方向へと、車体を向けてくれるというもの。表1に示したように、呼び名はカーメーカーによって異なるが、アドヴィックス、ボッシュ、コンティネンタル・オートモーティブの3社は消費者にわかりやすいように、「ESC」を統一した呼び名にしようという運動を起こしている。

ESCは、ドライバーがアクセルペダルを深く踏み込んでいたとしても、タイヤがホイールスピンしない程度に自動的に抑えてくれる。ESCの指示によりコンピュータが燃料噴射を絞ったり、点火時期を遅らせたりしてエンジンの力を弱くするのだ。余計な空転がなくなるから、無駄な燃料を使わずエコドライブにつながるともいえる。これはESCが制御するトラクションコントロールの部分である。

ブレーキの制御は簡単に言うと、前か後の左右どちらかのタイヤに片利きのようにブレーキを掛けてクルマの向きを変えてしまうというもの。つまりクルマがハンドルと違う方向に向かっているときには、ハンドルの方向に向かうように4輪のどれかのブレーキをチョコチョコッと掛けて、クルマの向きを修正してくれるのだ。

ハンドルを切っても曲がらずカーブの外に向かっていってしまうアンダーステアの場合は、曲がりたい方向の後輪にブレーキを掛ける。左右のアンバランスによってクルマの向きが変わるのと、後輪に掛けることによってリヤを振りやすくして向きを変えるのだ。後片側だけでなく、同時に前2輪にもブレーキを掛けてカーブを曲がれるスピードにまず落としてから向きを変える制御もある。

お尻が滑ってクルマがカーブの内側に向いてくるオーバーステアの場合は、外側の前輪にブレーキを掛ける。クルマがスピンしそうな状態から、スピンを止める方向に作用するようにブレーキを掛けるのだ。

ほかにもESCの効果はたくさんあるから、原則的にはESCのキャンセルスイッチは押さずに走ることが重要だ。

ESPアウディ、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、クライスラー、サーブ、シトロエン、フィアット、プジョー、スズキ
DSCBMW、フォード、マツダ、ボルボ
VDCスバル、日産
VSCトヨタ、ダイハツ
ASC三菱
VSAホンダ
スタビリトラックGM(ゼネラルモーターズ)

表1:ESC(横滑り防止装置)の各社の呼び方


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